戦場ヶ原からこんにちは

日光自然博物館がお送りする奥日光の自然情報+αです。

花と香りに癒されて

2015年06月30日 | 自然情報

今日は6月7日以来、西ノ湖と千手ヶ浜そして小田代原に行ってきました。

今回も何か野生動物に会えるかなと期待を膨らませていましたが・・・。

鳥たちのさえずりが響くだけの穏やかな風景でした。

やはり日中に野生動物に会うのは難しいと改めて実感しました・・・。

ですが、動物の痕跡はいつでも見れます!

写真のぬかるみには人の足跡以外にもシカの足跡がついています!

散策の際はぜひこんなところにも注目してみてください。

西ノ湖を離れて千手の森歩道を歩いていると、かわいらしい白い花が目に留まりました。

ノイバラです!かわいらしい花とは裏腹にしっかりとバラのいい香りがしていました。

かわいらしい花にいい香りで、なんだか疲れが一瞬でとれて癒されたような気分になりました。

 

それでは最後に千手ヶ浜と小田代原の状況をお伝えします!

千手ヶ浜のクリンソウは見ごろを過ぎましたが、まだ楽しめそうです。

小田代原ではレンゲツツジがまさに見頃です!ぜひ散策にお越しください!(はる)


新・山の上からこんにちは vol.114

2015年06月26日 | 新・山の上からこんにちは

こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。


■今朝の奥日光  13℃ (博物館周辺 8:30時点)

今回は、日光市霧降高原キスゲ平園地へ行ってきました。

キスゲ平と言えばニッコウキスゲの群生地です。

気になる開花状況ですが、

キスゲ平の下から上まで見頃を迎えている状況で、

天空回廊と呼ばれる1,445段ある階段の

800段目付近では特に花数が多かったです。 

まだ、つぼみも多く目立っていましたので、

見頃のピークは今週末頃になりそうです。

ニッコウキスゲは、花が咲いているうちに次に咲く蕾が準備を始め、

すでに咲いている花が咲き終わると、

順番を待っていたかのように次の花が咲き始めるのです。

今回は数えきれないほどある中から

そのような『一人開花リレー』がわかりやすい一株を見つけることができました。

このような躍動的な現象が音も立てずに起きていることを考えると

植物ってすごいなと、ただ率直に感じられずにはいられませんでした。(たか)

 

■自然体験イベント情報

 『のぞく!ひろがる!虫LIFE』
平成27年7月25日(土)
さあ、夏が来た!虫たちの不思議な暮らしをのぞいてみよう!

 

『親子で夏の滝探検in奥日光』

平成27年7月26日(日)

滝を目指して探検だ~!

奥日光の夏を思いっきり楽しんじゃおう!!

 

『戦場ヶ原ガイドウォーク2015』

平成27年8月中の毎土日

自然解説員と一緒にあんな物やこんな物、

新たな発見さがし♪夏の戦場ヶ原へでかけよう!

 

『戦場ヶ原ナイトハイキング2015』

平成27年8月中の毎週土曜日

夜の戦場ヶ原をハイキング!真っ暗闇?イキモノ?星?

どんな夜になるかは来てのお楽しみ。さあ、夜の戦場ヶ原に出発だ!

 

『中禅寺湖畔ナイトハイキング2015』

平成27年8月の毎週日曜日

夜の中禅寺湖畔は、奥日光のア・ナ・バ。

たくさんの素敵な出会いが待っている?

 

■企画展情報 

『自然体験ハイキングのすすめ~感覚で楽しむ奥日光~』
平成27年4月4日(土)~7月12日(日)

実際の自然物等を使い、館内で自然体験をしていただく体験型展示です。
色々な感覚を活かした自然の楽しみ方をご紹介し、思わず外に出かけたくなってしまうような
展示を目指しました!!ハイキングの前にぜひ、お立ち寄りください。

  
『植物画展』
平成27年5月1日(金)~6月30日(火)

 “花遊びの会”の皆様にご協力いただき、約60点の力作を展示しています。
今年は無料スペースにての開催です。ぜひご覧ください。

 


新・山の上からこんにちは vol.113

2015年06月19日 | 新・山の上からこんにちは

こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。


■今朝の奥日光  11℃ (博物館周辺 8:00時点)

今回は湯元温泉地区と湯ノ湖畔に行ってきました。

(写真は源泉の池で撮影)

源泉ではアオサギをはじめとして、多くの野鳥を見ることができました。

モリアオガエルも盛んに鳴いていましたが、残念ながらその姿を見ることはできませんでした。

次に湯ノ湖畔です。湯ノ湖畔は東側と西側で様子が変わりますが、目につく植物にも違いがみられました。

道路沿いの比較的日当たりのよい東側ではニシキウツギが咲いていました。

このニシキウツギは黄色い花が咲いた後に花が赤色に変化する不思議な植物です。名前のニシキはこの花の色が変わることにちなんでいるそうです。

色はちょっと淡いですが、黄色と赤の花と葉の緑が一緒にある様子は華やかですね!ところでこの色の組み合わせ、どこかで見覚えありませんか?

続いて西側の湖畔です。山沿いでどこか薄暗く湿り気のある西側では、不思議で色鮮やかなニシキウツギとは違い、神秘的な雰囲気のヒカリゴケが斜面の隙間から見えました。

ヒカリゴケは名前の通り淡く緑色に光って見えますが、実は自分で発光しているわけではなく、レンズのような細胞が太陽などの光を反射して光っているんです。ですから当たる光の強弱でヒカリゴケの光も変化します。

そんな神秘的な姿に違わず、環境の変化に敏感でわずかな変化でも枯れてしまうとてもか弱くデリケートな植物なのです。

フラッシュで撮影してみました。ヒカリゴケの光が変化しているのがわかりますか?

そんな可憐なヒカリゴケですが、実は斜面の多くの隙間でヒカリゴケの姿を見ることができました。

私自身も数が少ないと思っていたので、驚きでした。

もし、湯ノ湖畔の東側を歩くときは山の斜面の隙間をよく観察してみてください!

 

湖畔から湯元に戻り、歩道を歩いていると見たこともないものが目に入りました!

カラマツの松ぼっくりです!ふつう松ぼっくりといえば、秋に地面に落ちている茶色いものや暗い灰色のものをイメージしますが、見つけた松ぼっくりはまだ若いみずみずしい黄緑色のもので、小さなパイナップルが枝についているように見えました。

松ぼっくりは茶色いものしか見たことがなかったので、また新たな発見をすることができました!(はる)

 

 

■自然体験イベント情報

 

『奥日光いきものつながり調査会~Season5-②~』
平成27年6月27日(土)
栃木県主催の調査系自然体験イベント。
今回は、中禅寺湖畔でのナイトハイキングです!
参加費無料、事前申込制です。

 

 ■企画展情報 

 

 『自然体験ハイキングのすすめ~感覚で楽しむ奥日光~』
 平成27年4月4日(土)~7月12日(日)

 

 実際の自然物等を使い、館内で自然体験をしていただく体験型展示です。
色々な感覚を活かした自然の楽しみ方をご紹介し、思わず外に出かけたくなってしまうような
展示を目指しました!!
ハイキングの前にぜひ、お立ち寄りください。

 

 
『植物画展』
平成27年5月1日(金)~6月30日(火)

 

“花遊びの会”の皆様にご協力いただき、約60点の力作を展示しています。
今年は無料スペースにての開催です。ぜひご覧ください。

 


新・山の上からこんにちは vol.112

2015年06月12日 | 新・山の上からこんにちは

こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。


■今朝の奥日光  13℃ (博物館周辺 8:00時点)

今回は戦場ヶ原に花から実に変わったワタスゲを見に行ってきました。

ワタスゲについて良く知らなかったので、名前から写真でよく目にする白い部分を「花」だと思っていたのですが、実はあの白い部分は花の後にできる「実」です。

ですが取材日(6月9日)、朝から雨が降っており、ワタスゲの綿毛は雨に濡れてしまっていました。

皆さんは晴れた時と雨の時、両方のワタスゲを見たことはありますか?

晴れの日に限らず雨の日のワタスゲも見てみてください。私は両方を見る機会があり、天候の違いでワタスゲのイメージが変わって見え、楽しむことができました。

ちなみに私は暖かく晴れている時のワタスゲを見て、涼しげな雰囲気を与えてくれ、風になびく感じから「陽気な」イメージを持ちました。

そして雨に濡れていたワタスゲは種を飛ばせない天候から「いじけているような」イメージを持ちました。そう思うとなんだかかわいく感じませんか?

雨だから、といっても自然の中。たくさんの昆虫たちが活動していました。

雨に濡れないように頑張って葉の後ろに隠れているイモムシやクモ類が多く見られたのですが、中でも思わず観察してしまったのが雨を気にせず食事をするシリアゲムシです。

シリアゲムシは雄がお腹の端を背中側に持ち上げていることからその名がついた昆虫で、以前先輩解説員に教えてもらってから、顔の形から花の蜜だけを吸っている昆虫だとばかり思っていたのですがイモムシを食べていたので衝撃でした。

そして今回の一番の発見はセミです。セミといってもただのセミではなく、自然界の「生き抜き、命をつなげること」の難しさを感じさせてくれるセミです。

セミは他の動物に食べられてしまったり、生活できる環境でなくなってしまい死んでしまうことがあることは認識していたのですが、もう一つ、自然界にある「厳しさ」を忘れていました。

見つけたセミはなんと菌に犯され体がふくれあがり、変死してしまっていたんです。自然界には病院はないので自然界で病気になってしまうことは致命的です。そのことを改めて思い出すことができました。

一見、病気の生物は見かけると不気味に思いますがそのことを思い出させてくれる貴重な存在だと思います。  (Rin)

 

■自然体験イベント情報

『奥日光いきものつながり調査会~Season5-②~』
平成27年6月27日(土)
栃木県主催の調査系自然体験イベント。
今回は、中禅寺湖畔でのナイトハイキングです!
参加費無料、事前申込制です。

 ■企画展情報 

 『自然体験ハイキングのすすめ~感覚で楽しむ奥日光~』
 平成27年4月4日(土)~7月12日(日)

 実際の自然物等を使い、館内で自然体験をしていただく体験型展示です。
色々な感覚を活かした自然の楽しみ方をご紹介し、思わず外に出かけたくなってしまうような
展示を目指しました!!
ハイキングの前にぜひ、お立ち寄りください。

 
『植物画展』
平成27年5月1日(金)~6月30日(火)

“花遊びの会”の皆様にご協力いただき、約60点の力作を展示しています。
今年は無料スペースにての開催です。ぜひご覧ください。


意外な出会い、西ノ湖で・・・!

2015年06月07日 | 自然情報

今日は西ノ湖と千手ヶ浜に行ってきました。

千手ヶ浜は見ごろを迎えたクリンソウで賑わっていたようですが、西ノ湖周辺は静かでキビタキのさえずりなどがよく聞こえました。

鳥たちのさえずりが響く森を抜けると・・・

西ノ湖が見えてきました!私は山と湖の組み合わせが大好きなので思わず足早に湖畔に向かってしまいました。

そして湖畔に出ると思わぬ出会いがありました。

お分かりになりますか?そう、写真の左下にメスのシカが写っています!

写真を撮るとたまにこちらを振り返りますが、ほとんど夢中で木の根をかじっていました。

ずいぶんとお腹が膨らんでいるようなのでもしかすると・・・・・・!?

それでは最後に千手ヶ浜のクリンソウの状況をお伝えします!!

(写真は仙人庵敷地内を撮影)

ご覧通り見ごろピークです!

赤沼の駐車場と低公害バスは混雑しますので、時間に余裕をもってお越しください!(はる)