ココヨリトワニ

野球と文章書きに生きる男、空気王こと◆KuKioJYHKMのブログです。(人が死ぬ創作文があります、ご注意を)

気がつけば、最近ほぼ毎日何かを投下している

2008-11-11 23:43:16 | パロロワ
今日のぼやき。今回はパロロワの話ばっかりなので、カテゴリーもいつもの「雑談」じゃなくて「パロロワ」にしておきます。

○ノーネーム氏の自分ロワ
第1話を読ませていただきました。襲撃者側の台詞も心理描写もいっさい無し。
状態表の思考欄も「???」。確かにこれは、リレーではない自分ロワならではの試みだと思います。
こういう発想を出来るのはすごいなあ、と素直に思いますね。
自分は展開はまだしも、技巧的なもので読み手の裏をかくってのが出来ないんだよなあ……。
日々これ鍛錬なのです。

以下余談
自分は、自分を正当化することなんて当然だと考えている。
何もかも正面から受け止めて自分で背負い込んでたら、人生なんてやってられないと思うから。


○書き手ロワ死者スレラジオ
なんか、えらく久々に書いたような……。
死者スレラジオってのは基本的にワンパターンなので、毎回オチにどんな変化を付けるかってのが重要になってくるわけですよ。
これがなかなか難しい。
まあ、あえて同じオチを繰り返すというのも以前にやりましたが。「繰り返しはギャグの基本」とミオも言ってますし。


○自分ロワ第3話
今回は黒鋼さんと光司くん。
共に忍者でCLAMP作品のキャラという共通点を持ちながら、性格は大きく異なります。
その点を強調しようとしたら、なぜか黒鋼がボケキャラに……。
やはり自分の書く会話は、漫才が基本なんだなと改めて思いました。


○kskロワ
キン肉マン、ヴィヴィオ、朝倉のパートが投下されました。
奇妙な誤解をどうするのかと思いきや……。朝倉さん、それは大胆すぎるぞー!!
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自分ロワ第3話 忍者二人、城にて邂逅す

2008-11-11 22:53:38 | 自分ロワ
B-2。ここには、和風の城である稲村城がそびえ立っている。
いや、「和風」というのは適切な表現ではないかも知れない。何せそれは室町時代に存在した城を、そっくりそのまま持ってきた「和」そのものの城なのだから。

その稲村城の天守閣、畳の上にあぐらをかいて座る巨漢が一人。かつて日本国最強の忍者と呼ばれた男、黒鋼だ。
彼は今、荷物の中から取りだした名簿に目を通していた。

(小狼、さくら、ファイ=D=フローライト……)

自分の前後に連ねられた、仲間たちの名前。それを確認し、黒鋼は溜め息を漏らす。
あいにく、見捨てるにはあまりに多くの時間を彼らと過ごしすぎた。彼らも参加している以上、殺し合いに乗って最後の一人を目指すという選択肢はない。

(そして、星史郎……)

かつて一度剣を交え、決着がつかなかった男。彼は「非情」でこそあれ「殺人鬼」ではなかった。
殺し合いに乗る可能性もあるが、乗らない可能性もある。
乗らなければ何の問題もない。だが乗ってしまえば、大きな障害となるのは確実だ。

(今度こそ、あいつを殺すことになるかも知れねえな……)

渋い表情を作りながら、黒鋼は名簿を読み進める。やがてある名前を見つけた時、彼は思わず叫び声をあげてしまった。

「月詠だと! まさか、知世姫まで!」

黒鋼が絶対の忠誠を誓う主君、知世姫。彼女は一般にはその本名ではなく、冠名である「月詠」の名で呼ばれる。
まさか、彼女までこの殺し合いに呼ばれているというのか。そう考えた黒鋼だったが、すぐにその可能性は低いと判断する。
星史郎の名は、自分たちのすぐ下に記されていた。つまりこの名簿は、知人同士が固められていることになる。
よって自分たちから離れた位置に名が記されている月詠は、黒鋼の知人ではない。ゆえに、知世姫であることはあり得ない。

(少しばかり肝が冷えたな……。まあ、とにかく俺の予想通りなら、ここから下は読むだけ無駄だな)

知り合いがいないのなら、名前だけ知っていたところでどうにもならない。黒鋼は、名簿をデイパックの中に戻す。

「お前も、そろそろ出てきたらどうだ?」

そして、ふいに天井に向かって語りかけた。直後、天井からガタリという音が響く。
少し間を置いて、そこから一人の少年が飛び降りてきた。
その出で立ちは、半袖のYシャツに半ズボン。年相応の幼い顔立ちだが、太い眉毛と鋭い目つきが顔全体の印象を引き締めている。

「気配を消すのは、けっこう自信あったんすけどね……」

警戒心をむき出しにしながら、少年は言う。その手には、支給品であろう鉈が握られていた。

「ああ、なかなかのもんだったぜ。一朝一夕の訓練じゃ、あそこまで上手く気配は消せねえ。だが、俺の方が実力が上だったってだけだ」

武器を構えた相手を眼前にしても、黒鋼は余裕を見せる。

「気配を見破られてすぐに襲ってこなかったってことは、殺し合いには乗ってねえんだろ?
 俺も乗るつもりはねえ。だから、武器を降ろせ。無駄に神経すり減らすことはねえ」
「あなたが僕を殺さないって保証はあるんすか?」
「ねえな」

少年の問いに、黒鋼はきっぱりと答える。

「だが警戒してようがしていまいが……。今俺と戦ったら、お前は死ぬぜ?」

絶対の自信がなければ口に出来ない言葉を、黒鋼はさらりと言ってみせる。
しかしその言葉に偽りがないことは、対峙している少年にもわかっていた。
少年は、決して弱くない。むしろ、彼がいた世界では強者に分類される存在だ。
だがそれでも、少年と黒鋼の間には容易に埋められぬ強さの隔たりがあった。

「…………」

少年は、無言で構えていた鉈を降ろす。黒鋼はそれに対して特に反応を見せることもなく、あっさりと話題を切り替えた。

「小僧、名前は?」
「名乗る必要があるんすか?」
「いや、何となくだ。ああ、俺の名前は黒鋼だ」
「……鷹村光司っす」

ためらいながらも、少年は自分の名前を名乗る。

「そうか」
「…………」
「…………」
「…………あの」
「なんだ」
「なんで人の名前聞いておいて、それ以降何も話さずに荷物調べてるんすかあなたは!」
「なんでと言われても困るんだが。別に話すこともねえだろ」
「だったらなんで名前聞いたんすか!」
「言っただろ。何となくだ」

明らかにいらだっている光司に対し、黒鋼はあくまで飄々とした態度である。

「ちっ、刀はねえか……。おい、小僧。そっちの荷物には刀入ってなかったか?
 あったらくれ。俺は刀が専門なんでな」
「名前聞いておいて、結局小僧呼ばわりっすか……」
「何ブツブツ言ってやがる。あるのかねえのかどっちだ」
「入ってたっすよ。けど、黒鋼さんにただで譲る義理はないっす。何か他の武器と交換なら考えるっすけど」
「交換か……。まあいいぜ。それで小僧、接近戦と遠距離戦とどっちが得意だ?」
「どっちかって言うと遠距離戦っすかね」
「ならこれだ」

黒鋼は無造作に、何かが大量に入った袋を光司へ放り投げる。

「えっ、意外と重ッ! なんすか、これ……って、500円玉?」

そう、その袋には、ぎっしりと500円玉が入っていた。

「それなら、十分飛び道具として使えるだろ」
「いや、確かに投げれば手裏剣代わりになりそうっすけど……。お金を武器にするのって、なんか罰が当たりそうだなあ……。
 まあ、非常事態だから仕方ないか……。銭形平次という前例もあるし……」

ぶつぶつと呟きながらも、光司は500円玉をデイパックにしまう。

「それじゃあ、今度はこっちが渡す番っすね」

代わりに、光司は一振りの剣を取り出す。それは、光司の背丈ほどもあるのではないかというほど巨大な刀だった。
鞘には、大きな文字で「村雨」と銘が刻まれている。

「僕も刀は使えないこともないっすけど、この大きさっすからね。ちょっと実戦じゃ使えそうにないんで、お譲りするっす」
「なるほど……。良い刀だ」

村雨を早速鞘から抜き、その刀身を見つめながら黒鋼は言う。筋肉質の巨漢である黒鋼が大剣を持つ様子は、まるで一枚の絵のように様になっていた。


◇ ◇ ◇


数分後、二人は稲村城の外にいた。

「じゃあ俺は川沿いに東へ向かう。お前は道沿いに、西から山を迂回して南に向かう。
 そしてお互い生きてたら、学校あたりで落ち合う。これで良いな?」
「ええ」

黒鋼の言葉に、光司は簡潔に言葉を返す。

「それから小狼、さくら、ファイ。こいつらは俺の顔見知りだ。俺の名前を出せばたぶん協力してくれるだろう。
 ただし、小狼は気を付けろ。俺の知る『小狼』は二人いる。顔もほとんど同じだが、片方は目的のためなら平気で人を殺せる奴だ。
 この殺し合いに呼ばれてるのがどっちかは名前だけじゃわからねえから、危ないと感じたら逃げろ」
「……双子かなんかっすか?」
「まあ、それに近いな。あとは星史郎だ。こいつは俺と互角に戦えるだけの強さがある。
 お前じゃ確実に殺される。殺し合いに乗ってるかどうかは微妙だから、見つけたらとりあえず逃げろ」
「はあ……。了解っす」

光司は取り出した名簿に、ペンで印を書き込んでいく。さくらとファイの横には○が、小狼と星史郎の横には△が刻まれた。

「で、そっちの知り合いはいるか。あったらてめえのことを伝えてやるよ」
「……いや、自分はあなたのことを五割は信用しましたが、もう五割はまだ信用してないっす。
 みんなの安全のために、名前は教えられないっす」
「ああ? アホかてめえは。俺が殺し合いに乗ってるとして、わざわざ殺す相手の名前なんか気にするわけねえだろう」
「あ……」

黒鋼の指摘に、光司は目を点にした。

「そんなことも気づかなかったのか? そこそこはやる奴だと思ってたが、俺の見込み違いか……」
「ほ、ほっといてほしいっす……」

赤面しながらも、光司は四人の仲間……ユウキ、高雪、りおん、美冬の名前と特徴を黒鋼に伝えた。
ただし未だ残る警戒心から、特徴については最低限の情報に留めてある。

「よし、それじゃあそろそろ俺は行くぜ。せいぜいがんばれよ、小僧」
「そっちこそ、油断してあっさり殺されるなんてことないようにしてくださいよ?」

最後に軽口をたたき合い、二人の忍者はそれぞれ逆の方向へ駆けていった。


そして数百メートル走ったところで、光司は気づく。

(あー! よく考えたら、向こうの知り合いって名前聞いただけで、外見のことなんにも聞いてないっすー!)


【一日目・深夜 B-2 稲村城付近】

【鷹村光司@CLAMP学園怪奇現象研究会事件ファイル】
【状態】健康
【装備】500円玉@魔法先生ネギま!×100、作業用の鉈@かおす寒鰤屋
【道具】支給品一式、不明支給品0~1
【思考】
基本:殺し合いには乗らない。
1:研究会メンバー(ユウキ、高雪、りおん、美冬)と合流。
2:道なりに走り、西から南に向かう。
3:さくら、ファイに会ったら黒鋼のことを伝える。小狼、星史郎はいちおう警戒。
※本編終了後からの参戦です。


【黒鋼@ツバサ】
【状態】健康
【装備】村雨@里見☆八犬伝
【道具】支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
基本:殺し合いには乗らない。
1:小狼、さくら、ファイと合流。
2:川沿いに移動し、市街地に向かう。
3:ユウキ、高雪、りおん、美冬に会ったら、光司のことを伝える。
4:星史郎が殺し合いに乗っているようなら、決着を付ける。
※東京編終了直後からの参戦です。


※支給品解説

【作業用の鉈@かおす寒鰤屋】
駆馬の友人である仏師、森山長蛇が使用している鉈。

【500円玉@魔法先生ネギま!】
射撃の名手である龍宮真名が、銃器禁止の麻帆良武術会で武器として使った代物。
龍宮は袖に仕込み、指で弾いて飛ばしている。

【村雨@里見☆八犬伝】
信乃が父親から託された、破邪の大剣。かなり巨大。
妖怪は刃に軽く触れるだけで激痛に襲われる。

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