折角だから思い出作りにカートに乗りに行くことになった
シンゴ家族と僕の5人が連れ立って出かけた。前日から天気予報は
何度も確認済みだったが、予報は外れ、三瀬トンネルを出た辺りから
雨になった。カート場に着いたときが一番激しく降っていた。
車中でしばらく待機していたが、待ちきれなくなったポニーが外へ
仕方無く皆が外に出てきた。雨は幾分小降りになってきた。
とにかく申し込みをする事にして、130cmに満たないショウヘイが僕と
二人乗りカートにし、シンゴ君とポニーとは単独で乗ることになった
順番が来て、ヘルメットを被ったときシンゴ君が「カッパを着た方が」
と言ってきた。ショウヘイにカッパを、僕は上着だけで良いと・・・
後で後悔するのだが、その時は上着だけで十分だと思っていた。
いよいよ順番が着てショウヘイと二人カートに乗り込んだ。カートは実に
20年振りになる。固くて重たいハンドルの間食が甦ってきた。
ショウヘイを同乗させているので無茶な走りは出来ない。乗り込む前まで
元気だったショウヘイが心なしか黙り込み無口になっていた。スタートする
6周だと言っていたから、最初の1周はゆっくり走りコースを頭に入れた。
2周目に後からスタートしたシンゴ君のカートが追い越していった。
HPカーブでスピンしたシンゴ君のカートを追い越して先にいく。
3周目のストレートで近づいてきたシンゴ君に追い越させた。4周、ゆっくり
走りコースも記憶した。シンゴ君との距離が半周になったところでスピード
をあげた。ショウヘイ君はハンドルをきつく握りしめていた。
最後の2周はシンゴ君と同じ早さで走れたようで、差は半周のままだった
ショウヘイは怖かったようで無言のままだった。来年にはショウヘイも
一人で乗れる身長になるだろうから、一緒に走るのが楽しみだ。
カッパを着なかった後悔はカートを降りた瞬間に訪れた。
ズボンが真っ黒く、おしりまでビショビショになっているのに気がついた
おねしょをしたようで気持ちが悪かったが、カッパを着なかった自分の
責任で、誰にも文句は言えない。
続く。