やってきた10連休。夫のクマ吉を朝一番で送り出してからは吐き気と戦いながら家中を掃除です。
今日から2泊3日で実家の母が泊まりに来てくれることに。彼女はクマ吉と同じぐらい綺麗好き。とにかく掃除が行き届いてないと厳しい指摘がはいります。
慌ただしく午前中を過ごし、ちょっと休憩。昼過ぎに母が最寄駅に到着するのですが迎えに行くのも大丈夫かと思うぐらい具合が悪い、、、。
だけど来てもらうのにお迎えに行かないのも失礼なので、自分を奮い立てて駅まで向かいました。
駅前で立って待っていることも辛いので花壇に腰掛けて待っていると、向こうからキャリーを持って颯爽と現れた母。
開口一番「そんな背中曲げて座ってみっともない。背筋は伸ばしなさい!。」と早速の叱責。
いや、もう吐きそうでこの姿勢が楽なんだよ、、、わかってくれよ。
厳しい母を頼ったのは失敗だったか、、、。
そんなことを思いながら家に到着。
「あー、疲れた!何か飲みたいんだけど。」
と我が家のソファでくつろぐ母。
「何飲む?コーヒー?紅茶?あとトマトジュースがあるよ」
と聞くと
「そうね、コーヒーがいいわ。でもインスタントは嫌」
というじゃありませんか。
私だって座りたいのにー!と思いながらキッチンでコーヒーをドリップで入れるクマ子。
「どうぞ。」
大好きだったコーヒーもいまのクマ子には修行のような飲み物。それを美味しそうに母はすすりながら、ホッと一息ついてくれました。
それからたわいもない会話をした後、すっくと立ち上がった母。
「じゃあスーパーに買い物の行きましょう。今晩と明日の献立の材料を買いに行くよ」
スタスタとドアに向かうのでクマ子も慌ててついて行きました。こんな感じでつわりの私を助けに来てくれたのだろうけど、母の滞在中あちこち連れ回されました。
クマ子も必死でついていきます。
そして気づきました。
いつのまにか吐き気を忘れてる、、、。
あちこち買い物の行くのでそれに気を取られ気分が悪いことを忘れていたのです。
2日目の夜。
母と食卓を囲んでいると、彼女がこう言いました。
「つわりわね、周りに頼れる人がいたりすることがないとどんどんひどくなるの。だから何かをして自分でどうにか気をそらすことをしないとダメなんだよ。」
だから母はあえて私を連れ回したんだ、、、。
「子供を守れるのはね、親しかいない。母親は子供を守るためならどんなことだってする。どんなに自分が苦しくても辛くても、守らなきゃいけない。
今、クマ子はすごく辛い時期だと思う。でもあなたも母親になるの。辛いからって泣いてられないの。しっかりしなさい。あなたは母親になるのだから。」
この言葉がとてもとても重かった。
そういえば昔から体が弱かった私を母はいつだって助けてくれた。
どんなに母の体調が悪い時でもお弁当を作ってくれた。
行儀作法にはかなりきびしかったけど、大人になってそのありがたさがわかるようになった。
そこには間違いなく母の無償の愛があった。
「とりあえず決まった時間の辛くても起きて、家事をして、体を動かしなさい。それでも辛かったらー
いつでも連絡してきなさい。」
そう言って母はまた颯爽と去って行きました。
母の背中を見て、母親たるものを学んだ気がした2日間でした。