子宮が10cm開いたので、いよいよいきんで赤ちゃんを押し出します👶
待ちに待った我が子。
もうすぐ我が子に会える〜💕
、、、なんて気持ちはクマ子にはなく、正直なところ、この時クマ子は妊娠したことを後悔していました。
出産がこれほど辛くて痛いのを知っていたら治療なんてしなかったのに!!
なんで私がこんな目に!もう赤ちゃんを産むなんてこりごり。もう嫌だ!!
そんなことを思っていたんです。
情けない。
これから母親になろうとしてる人間が情けない!
せっかくあの辛い不妊治療の末、幸にもさずかった赤ちゃんなのに。
赤ちゃんが授かるよう何度も何度も神様にお願いしてようやく授かった命なのに。
痛みで朦朧する頭でそんなことを考えていたら、助産師さんから分娩を知らせる声が届きました</div">
「クマ子さーん、これから赤ちゃんを出していきますよ!」
いよいよその時が来た!!!
と思ったら、、、
何やら先生と助産師さんたちがバタバタしてる。
なんか相談してる、、、。
激痛に耐えきれず叫ぶクマ子の耳にこんなやりとりが聞こえてきました。
「え?あっちも??!こっちももう10cmよ」
「どうする?どっち先にする?」
「んんん、、あっち先にしましょ」
あっち??
あっち、って隣の無痛分娩で出産してる人のことだ!
すると全てのスタッフさんが突如部屋を出て行き、クマ子は分娩台の上でまさかの一人ぼっちに。
ちょっと待ってよ!
分娩するって言ったじゃん!
私、助産師さんに肛門抑えててもらわないと何か出ちゃうよ!!!
痛いよ痛いよ痛いようううううう!!!
気がつくとクマ子は大声で
「誰か来て!!!!!誰かあああああああああ!!!!!!!!!!!」
と力の限り叫んでました。
分娩室の外で待ってたクマ子母から後で聞いたのですが、クマ子のこの叫び声が外までしっかり聞こえてて恥ずかしかったとか。
母は隣で出産中の女性のご主人と一緒に外のベンチで待っていたんだそう。
私の「誰かああああ!!!」という断末魔が聞こえてきて、隣のご主人が助産師を捕まえて「あちらの方が呼んでます」と、伝えてくれたそうです。
そして出産後に助産師さんが話してくれたのですが、やはりお隣の無痛分娩で出産予定の方とクマ子と全く同時に子宮が10cm開いたそうです。
そんなことは普通ないそうで、どっちを先に分娩するか協議した結果、お隣を先にしようとなったんですって。
そんなわけでクマ子の周りから肛門を抑えてくれる助産師さんを除き先生も含め全スタッフが消えたのですが。
5分ほどたった頃でしょうか。
また先生以外のスタッフがクマ子の周りに集結したのです。
「あっち時間かかりそう。こっち始めよう」
そんな声が聞こえ、クマ子の分娩がスタートしました。