40歳女性で事務でデスクワークが多く、デスクに荷物を置いてはいけなくなり、常に後ろに資料類を置き、必要な分だけ取り出すといったことを続けていた患者さんが来院。 資料をとり、デスクで資料を見ながらキーボードで書類の打ち込みを行っているうちに背中(主に肩甲骨から背中にかけて)に強い張り感を感じるようになり、今では常に張り・痛みを感じます。整形外科では特に異常ないと言われ、痛み止めを処方されたが効果が得られず、マッサージをすると気持ちがよいが、帰る途中からすぐ張ってくると言って来院。
資料を左に置き、常に左を向きながらタイプすることが多く、それに加え、左から振り返り後ろにある資料をとることが多く、回転する椅子ではあるが見えるところまで回転するとそのまま資料を取り出すという仕事であるようです。常に左を向く姿勢に加え、パソコン操作によるデスクワーク、このような姿勢を長時間行うことで、背筋が常に緊張し頭の重さを支えているために肩甲骨の内側から背筋の張りはもちろん、肩こりといった症状も起こってくるのです。また背筋の緊張により背骨に問題を起こします。これが今度は背筋の緊張を持続させ、常に感じる張り感や痛みといったものを起こしています 。
治療としては、パソコン操作による前かがみの姿勢(頭を前に突き出す姿勢)をしていたことにより出てくる背骨の問題を調整いたしました。患者さん自身にできる改善ポイントとしてはまず、回転椅子を完全に回転させて資料をとり、振り返らず、回転させ目の前で資料をとること。また資料を左においてタイプしたら、次の資料をタイプするときは右に置くなどといったことをすることにより首や背中にかかる負担は軽減すると思います。
最近ではPCでのデスクワーク作業が増え、女性・男性ともにこのような症状を抱えている方が増えております。張り感などで気になる方がいましたら、デスクワークでの姿勢や動作の癖などを見返し、正すことで負担が軽減すると思います。
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