残るイギリスのガラス工芸は、
その名にもあるようにステムの中の
ねじれガラス模様が特徴のゴブレットです。
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グラビュールツイストステムゴブレット
1890年頃のイギリス製。
スポットライトに照らされて、
やんわり暗がりに浮かびあがる白い光沢は...
月長石のように優しい。
グラヴュール彫りの
大ぶりな葡萄モチーフ、
しなやかに伸びる蔓...巻きひげ...果実...
葉脈は筋立って、
彫りこみの凹凸とした
感触までありそうに思える質感。
このカップは
ベル型だそうなの、
またひっくり返してみたわ。
・・・確かにベル♪・°
グラスを爪弾いたら
涼やかな音色が
響くかも・°
それに、
白色ベースのガラスが
ふんわり光りをまとうと...
チュールレースのようにフェミニンね。
ステム部分。
ひとめ見るなり
すぐに目を惹いたところ、
理科学模様とでもいいましょうか...
DNAスパイラルチック
封入した
色ガラス棒を捻って
作りだすのだそうよ...すごい技巧。
二重螺旋の真ん中にも、
さらに縒りをかけて編みこまれた
ガラス模様が芯のように通っているわ。
生物の神秘的設計図
まさか
ガラス工芸のステムで、
その形に近しい細工物を観られるとは・°
真横にしてみたら、
なにとなく波長を表した
グラフとも似ているげよ・・・?
ガラス工芸に興味がないとしても
このステムの
造作はどうしてなかなか...
面白いのではないでしょうか・°
お足元は
まぁるいシンプルな円形に、
カップと合わせた葡萄モチーフ。
蔓がそのまま
ステムの中へ伸びていって、
絡みあったようでもあるのが乙なのです・°
以上、
白・金・赤・藍とカラフルな
展示の英国ガラス工芸4点でした . .・
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