茶室の前に植えている枝垂れモミジが
日に日に赤く色づいてきた。
この場所は日当たりがイマイチなので
植えて10年近くなるが、やはり成長は芳しくない。
しかし、遅々とした歩みではあるが…それでも枯れずに
毎年紅葉を見せてくれる健気さに拍手を送りたい。
まだ私が在職中の時にはタイミングが合わず
紅葉の見頃を見逃すことが多かったが
退職して山に居る期間が増えた今は
日々刻々と色づく紅葉の進み具合を見るのが楽しみだ。
「ボクも枝垂れモミジの紅葉を楽しんでいますよ!」
おや、ノラくん、そこに居たの?
最近はよくこのミニログのテラスに居るよね!
「ここは今、ボクのお気に入りなんです!」
え~、またどうして?
「だって、目の前のビワの木には花が咲いてるし…」
うん、うん、確かに…花盛りだね。
でも、実が成るのは、まだず~っと先だよ。
「すぐ横にはシイタケがいっぱ~い成ってるし…」
うん、うん、そうだね。
「それに…何と言っても、ここは静かですから…」
えっ? 山はどこも静かでしょ!
「そんなことないですよ。うるさい奴らがいますから…。」
うるさい奴らって…誰それ?
「チュンチュンですよ!チュンチュン。」
あ~、餌台に集まってくるヤマガラたちのことね。
「そう…でも、他にもいますよ、うるさいのが…」
それって、もしかして…。
「ふふ…さて、誰でしょうか?」
どうせ…オバサンだって言いたいんでしょうけど
クイズにする必要ある?(笑)
「さて、そろそろ夕ご飯を食べに行きますか…。」
「オジサン、今日のメニューは何ですか?」
「今日はサンマだよ!」
「いいですねえ~、秋の味覚ですね!」
「そうだよ!美味しいよ。」
「わあ~い!ホントだ。とても美味しいです。」
「やっぱり、秋はサンマに限りますね~」
そうでしょ?
新サンマだから、特別に美味しいはずだよ!
「えっ!新サンマなんですか?どうりで美味しいはずです!」
ノラくん、新サンマの味の違いがわかるの?
「もちろんですよ。だってボクは、違いのわかる男ですから…」
そ、そうなんだぁ~。(笑)
「あ、いけない!新サンマがこぼれてる…勿体ない!」
そんなことより…ノラくん、さっきから気になってるんだけど
お尻の方の背中の毛が逆立ってるよ。(笑)
寝癖じゃないかなぁ~、違いのわかる男なのに…カッコ悪いよ。
「ほらね!やっぱり…オバサンはうるさいです!」
あ、またやっちまった。ごめんなさ~い!(笑)