秘密の抜け道

車の運転って性格が出る、って言われるじゃないですか？！
ホントにそう。
渋滞の道をほんのちょっとずつ進んで１時間かかる・・か、周り道して結構走ってるけど１時間かかる・・かなら、後者を選ぶ私。

だから混んでる道を迂回する「抜け道」って大好き。
でも、そういう道って超細かったり、まるで教習所のクランクみたいに細道クランクだったりするのです。だから慣れるまではちょっと大変。
以前乗っていたプジョー君はマニュアル車だった。
信号を３つくらい飛ばせる抜け道を通るとき・・・クランクは大丈夫だったけれど抜け道から広い大通りに出るときの、思いっきり右カーブをきった後すぐに左折で出なければいけない・・みたいな、そんな抜け道を通るとき。車的には小ぶりなのに意外と小回りが利かず回転半径を要するために、しかもクラッチを一瞬で合わせないといけない。しかも出たい広い道は交通量が多い。そんな時は逆にイライラしたりしたので急いでる時には飛ばす信号を１個我慢して、手前で広い道へ出たりしていた。

そう、それからしばらくして、その『”抜け道”の抜け道』を見つけた。

広い道沿いにある、あるL○VE H○○○L。
抜け道沿いにもその同じH○○○Lの駐車場への入口（？出口）がある。その出口（入口でもあるんだ・・・）は広い道へ繋がっている。抜け道から広い道へは直線で、距離にして１０ｍもなかった。
隣にゴンタとルビンを乗せていた私は、思い切ってその入口へと右折した。「抜け道の抜け道」を通ってみたのだ。・・・すると、とっても快適に左折でき、広い道へ出られたのだ。

それ以来も時々、その「抜け道の抜け道」を通っていた。
広い道は日常的に使うほどじゃないけど、月１～３くらいは絶対通る道。
真昼間から夕方、という時間帯で私は仕事へ・・やら実家へ・・やらへ行く時の道。ただの抜け道として認識してしまった私は（本当はそんな抜け道をしちゃいけないんだろうけれど・・）何の迷いもなく通り抜けていた。

・・・で、数日前の暑ーい暑いある日、その「抜け道の抜け道」へと入った。

・・・と同時に逆側（つまり広い道側の入口）から１台のバンが入ってきた。

？？？？？？？？？？？？？？？！！！！！！！！！？？

真っ黒の大きなサングラスにキャップ、さらには白い大きなマスク・・・といういでたちの運転席と助手席の二人。

ぎ、銀行強盗かぁ？？！！！何だぁ？？？？？
と思った、対面の瞬間、助手席の女性？が瞬時にサッと伏せたのだ。

あっという間の５秒間？。
私はすっと広い道へと左折し、バックミラーを気にしながらその「抜け道」を通り抜けた。

「ゴンタぁ、見た？見た？？？？」
って言ってみても相手がゴンタでは始まらない。

・・・・やっぱり『秘密の抜け道』やったんや。
しばらく通るのやめよ。・・・・・。