バラ色の世 虹の夜は

　晴れ。きょうも植物の不思議を考える。花は人の心を慰める。野菜や果物は人のいのちを守る。木や森林もフィトンチッドという物質を発散して人の健康をサポートするし、伐り出した木材は家具・農具・建築・美術など幅広く人の暮らしを支える。ヒノキやカキ、シソの葉、竹の皮などは抗菌物質を出し肉や魚の鮮度、めしの保存という役割もする。人と植物の深い縁を知る。草木・自然の恵みをだいじにし、植物と共存するまち、自然災害を引き起こさない「くに」にしたい。「植物学『超』入門」を読んであらためて思う。

　バラ色の世を夢見て１０代は胸弾ませた。２０代３０代４０代５０代も変わらなかった。６０代も７０代も夢は消えないがかなう日はいつだろうか。だれもまだ見ぬ夢。自然も人もだまし拝金主義がはびこる夜のご時世。８０代に近づき考える。７色の夜の虹は写真でなんども見た。それを歌う歌手もいる。バラを歌う歌手ももちろん多いがバラ色の世を歌う歌手は知らない。写真は上下とも大阪・中之島バラ園。
　　　　　　　　　　　バラ色の世を信じつつ茄子の蔕　昇龍子