ノーやん日記パート2

梅林を歩く漂鳥

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 晴れ。「まだ寒いですねえ」。行き交う人ごあいさつ。元首相・片山哲さんの「大衆詩人白楽天」を読み返す。日中国交回復以前に日本の反戦平和の思想の成長を期して書いた「白楽天」紹介の本。郭沫若が「推薦の序」を書いている。日中友好運動の息吹が伝わる。白居易(772-846)あざな白楽天は、どういう詩人だったか。郭氏「人を愛し、勤労を尊重し」、鶴を歌い、「山で拾った石の素朴を愛玩した」愛すべき詩人と評すれば、哲氏「日本文学に影響を与」えた「多彩な大衆詩人」「清貧の詩人」と評す。

 紫式部から菅原道真、芭蕉、蕪村に到るまで「白詩」愛読のようすを例示しつつ、日本に伝えられなかった、政府批判、反戦平和の詩人だった白氏に哲氏は光をあてる。現在の日本の風潮に照らし今日的意義をもつ書だと思う。「折臂翁 戒邊功也」の詩など。なんど読み返してもリアルで徴兵忌避・非戦の思いが胸をうつ。昼は、きのうの寄せ揚げを半分残していたので天ぷら讃岐うどん。ネギたっぷりと。

 午後、南千里の梅林をのぞく。椋鳥が四五羽歩いているだけで人気なし。梅見にはまだ早い。スーパーへ寄ってパンと牛乳、安焼酎を買って帰る。わがまち生まれの手塚治虫さん作「七色いんこ」を読みはじめる。世界と日本の演劇を題材に描いている。第一話は「ハムレット」。演劇の主役代役に現れた宝石泥棒の七色いんこと鳥アレルギー症の女千里刑事が丁々発止する漫画。おもろい。つぎは「どん底」。引き込まれそう。

 愚老は反戦の句をまだひとつも作ったことがない。いずれの日か挑戦してみたい。杜甫や李白、白居易のようにリアリズムで。写真=上下とも千里南公園の梅林。
          紅白の梅林歩く椋鳥四五羽 昇龍子

コメント一覧

ノーやん
https://55926699.at.webry.info/
{%笑いwebry%}千数百年も“戦争”を続けてきた国の民衆の反戦・非戦の思想はきちんと受け継がれているのかどうか。考えますね。
fm
そうですか。中国人学生が白楽天を知らなかったのに拍子抜けしました。日本では大変な人気があったのにね。不思議です。
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