あられだけ一袋買って帰ろうとスーパーを出ると黒雲蠢き、ぱらぱらぱらっと降り出した。店を出た人たちは走って帰る。わが輩もあられ一袋濡れぬようにポリ袋に入れて帰りを急ぐ(写真=南千里の交差点)。千里みどりのさんぽみちを北上すると道脇に鳩の群れが地べたをつついている。雨なんぞ気にしていない。
帰宅して、きのうのつづき、小森陽一著「子規と漱石」を寝転がって読む。「第二章俳句と和歌革新へ」と「第三章従軍体験と俳句の『写実』」。子規が25歳で「日本新聞」に入社し「俳句時事評」を担当した当時のコラムや芭蕉論、「小国日本の文学論」、日清戦争の従軍記者として派遣され軍曹にこっぴどくいたぶられた話など興味深い。
子規の本は全部読んだつもりだったが時空の「写実」論など新しい発見があった。子規の功績はなんといっても俳句を俳諧宗匠の世界から日々の喜怒哀楽の文芸的表現をうん百万の民衆に解放し、国民文学創出の嚆矢になったことではないか。そのことは書店の俳句雑誌を立ち読みすれば一目瞭然だろう。わが輩が駄句を楽しんでいるのもそのお蔭だと、子規、漱石ら近代俳句の先達には感謝感激雨あられ也。
鳩は這う人はしぐれて走り出す 昇龍子
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ノーやん

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