ひとつの花のように見えるが近づいてみると六つの花が輪になっている。公園の草むらに突然現れた。死人花、捨子花、幽霊花、狐花などの異称がある。不吉なイメージが漂う。あまり喜ばれない気の毒な花。公園ではあちこちの彼岸花を切って草むらに並べられていた。子どものいたずらだろう。ぼくも数年前、球根をもらったことがある。花壇に植えることに反対意見が強く結局マンションの溝の脇に植えた。球根は掘り起こされていつのまにか幽霊のように消えた。
老妻の友人から毬栗が宅配便で届いた。ありがたい。栗飯が食えるな。いじましくも「毬はぼくがはずよ」。ラジオペンチを使って毬を三つに割り裂く。すると、中の実が艶のいい顔をして弾け出る。栗と言えばわが家は毎年、能勢栗「銀寄せ」を買って秋の味を愉しんでいる。箕面の紅葉狩りのついでに栗を買っていた。ことしは一足早く栗飯にありつける。
絡み合いほどけぬ仲の曼珠沙華 愚句
少年に打ち首されて彼岸花 同
弛む日の蔭に日向に曼珠沙華 同
毬栗をペンチで開ける宅配便 同
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ノーやん

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