破調句ありバレ句あり。見たまま即興で日記風にご自身の生きざまを映す。仔猫とて精いっぱいの逆毛かな/繭を干すばばあの背中の初子かな/溝さらいさらいし泥に生きるもの。いいねえ。いっぺんに気に入った。肩はらずありのまんまに。「脳のなかの血がゆるやかに流れだすような気分に」させてくれる。「ボケ予防」にもなる。一茶びいきで猫や雀や蝶の句もちょこちょこある。
引き換え、わが輩は、俳人になろうなどという邪心を抱き日々俳句をもて遊んでいる。その邪心を捨てよ。変哲子に見習え。「俳句日記」という発想は俳人作家中原道夫氏の「俳句日記」に刺激されたらしいのだが、わが句日記は2003年12月31日からのようだ。それにしてもまだ14年しか経っていない。出来栄えは気にするな。ただ、まっすぐに生きよ。それが大事なのだ。けさは、はっと開眼させられた。「人みなわが師」。とはよく言うたもんや。写真上=日日草、下=ダリア。
安茄子を買うて塩もみ昼餉かな 昇龍子
百足追うて深夜トイレの煌々と 同
ちらり蚊のカーテンの陰隠れたり 同