「宿かせと刀投げ出す吹雪かな」の蕪村句。西条八十の「その夜の侍」という『日本童謡集』に、「宿かせと/縁に刀を投げ出した/吹雪の夜のお侍」というのがあると知りはっと驚く。その4番にも、「鳥羽殿へ五六騎急ぐ野分かな」を「鳥羽の戦の/済んだころ/伏見街道の一軒家」(「少年倶楽部」昭和2年3月号)とした歌詞がある。剽窃ではないのか。
江国滋の「蕪村雑感」も面白い。蕪村句の好き嫌いを書いている。好きな句ー牡丹散て打かさなりぬ二三片/さみだれや大河を前に家二軒。嫌いな句―春の海ひねもすのたりく哉/菜の花や月は東に日は西に。…わけを聞かれても応えようがないらしい。わかるねえ。俳句は理屈ではない。絵を見たり音楽を聴くのといっしょ。想像をかきたていいなあと感じればよし。つまらんなあと思えばそれだけの話。写真上=モノレール千里中央花壇のチヂミハボタンと深紅のビオラ。
俳句の点数は、主観に過ぎず「正解」はない。客観的評価は、その時代の潮流により動く。
一周し戻れば夜明け初音かな 昇竜子
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ノーやん
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