けどいいね。身近な秋。きょねん、いっぱい実のなっていた柿がことしは5つほどしか実をつけていない。不思議やな。しみじみ見上げる。「KAKI」は世界に通用する日本の代表的な果物なんや。いまから100年前の調査では全国に937種もの柿があったんやて(坪内稔典さん「季語集」)。「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」は正岡子規の句。発句を独立した文芸「俳句」に革新した人や。その子規が親友・夏目漱石と交わした「往復書簡集」を読むと、子規は「詩神」に「インスパイア(乗り移る)」されたという話を漱石に書き送っている。すると漱石は「あっぱれ」「かっぽれ」と冷やかし半分に子規を讃えている。
どうしたら「詩神」が乗り移るのかねえ。子規は言う。「世俗を棄てて塵外に遊び時候の善き処景色のよきところを撰バざるべからず」。そうかねえ。愚生もそう思って散策しうつくしい柿紅葉を眺めるのだがちっとも「詩神」は来んよ。ああ、神さま仏さま。むつかしいね。写真下は千里南公園北端花壇の皇帝ダリア。まだ咲いていないが咲くとみごとな咲きぶりになる。たのしみや。
「詩神」来ず葉も実もあかき柿紅葉 龍尾
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ノーやん
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