用事で千里南町に行く途中、路傍に蓬(よもぎ=写真上)や蘩蔞(はこべ=写真下)が目に止まる。漢字で書くとむつかしい。どちらも雑草。子どものころからなじみの草。ヨモギは小川の堤などで摘んでよもぎもちをつくってもらった。あんころ餅が固くなると火であぶって食べた。大好物や。肩こり症の母にはよく乾燥させたヨモギのお灸を手伝った。ハコベはウサギやニワトリやメジロのエサにした。ぼくの少年時代が蘇える。
どちらも生態観察同好会の観察対象にもなった。ヨモギはよく燃えるので「善燃草」(よもぎぐさ)、四方八方に根を伸ばすので「四方草」(よもぎぐさ)という名になったとか。食用にも薬用にもなるキク科の多年草。花は秋に淡褐色の小型の花を穂状につける。夏から秋にかけて茎を伸ばす。発芽抑制物質を分泌し繁殖群生する。
ハコベはナデシコ科の越年草。地べたを這いつくばるようにはびこることが名前のいわれらしい。はびこる→はこびる→はこべら→はこべ、と。花期は春から秋。花はちっちゃな白の五弁花。ミドリハコベ、コハコベ、ウシノハコベと花の柱頭や茎の色の違いで見分ける。春の七草のひとつで人の食用になるし歯茎の出血防止にも役立つ。
花壇には退場願っているがどちらも「雑草」と一刀両断するのは心が迷う。人とながいおつきあいの「縁者」や。
道端に蓬摘む野を通りけり たけし
カナリヤの餌に束ねたるはこべ哉 子規
蓬の香餅搗く湯気に母います 愚句
摘み出すはこべら地べたにへばりつき 同
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ノーやん

fm

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