「ニシムクサムライ」と習ったあの十一月はー。「暦の上では立冬を月初めに迎えるが、まだ寒さもなくむしろ小春日和がつづき、行楽によい季節である。しかし中旬を過ぎると冬の感じもそぞろに感ぜられる月である」(「図説俳句大歳時記」)。「あたゝかき十一月もすみにけり 草田男」という詠み方は一例。十二月は「一年の最終の月で日はいよいよ短く、寒さもきびしくなる」(同)。「炉ほとりの甕に澄む日や十二月 蛇笏」。この句例は寒さと一年の締めくくりの清澄感を重ねている。一月は「一年の第一の月である。寒に入るのもこの月の初旬であり、冬の最も寒いころになる」(同)。「一月や去年の日記尚机辺 虚子」。季節感というより人事感の色濃い、「正月」に近い句や。
季語の勉強は、季感を磨き一語一語に打ち込む心構えを培ってくれるナ。一茶が、「西国紀行」で異国のことば・方言をメモ書きしたあの精神を思い起こす。「詩語」の磨き方は十分個性的であってええやろ。内発的な精神が迸るような自由で伸びやかな句をめざしたいネ。型にはまった点取り虫にはなりたくない。「受け」を意識した句はすぐわかる凡人趣味や。「俳人」をめざすからには他流試合と言おうか切磋琢磨が欠かせないやろ。わが精神よ、ナンキンハゼのように火と燃えよ!しかるのち、薄絹のごと消えたまえ!!写真上は、千里みどりのさんぽみちのナンキンハゼの紅葉。下は、千里中央方面の西空に浮く白い絹雲。
寒からず十一月の白い雲 昇龍子
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ノーやん
fm
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