桜が散ると春のクライマックスが終わったかのようだ。でもほんとうの春はこれからなのだ。通草(あけび)や蒲公英、菫の花のことをちょっと書いたが春本番を告げる花たちが次々と登場する。きょうは花くらぶの総会だ。まだ桜が散り残っているマンションの桜ルームでひらいた。一年間の活動を振り返り、新しい年度の活動方針を話し合った。お金をかけず年中花の咲くマンションを居住者と力をあわせてつくろうと。桜もそうだが花の命は短い。そのなかでパンジー・ビオラがひときわ長命の美を見せている。われこそは春の代表だといわんばかりに咲き競っている。そのなかにノースポールやチューリップがいまを盛りに彩を加えている。これからこぼれ種の桃色タンポポやポピーも待ちかまえている。居住者から「わぁきれいねぇ」。次々声がかかる。「手をかけてはるからや」といわれると、ついにっこり。文字通り百花繚乱の季節のはじまりだ。種まきの日取りも相談した。見る人も育てる人も次第に心が浮き立ってくるから不思議だ。
花びらの舞い舞う樹下のすみれ草 愚句