隠すより現る

　曇りのち晴れ。豊中市野田町の大阪空港直下にある元国有地で開校が予定されている私立小学校の用地取得をめぐル問題が、これほど国政を揺るがす大問題になるとはだれも予想しなかっただろ。市の関与も疑われる。疑問の火をつけたのは、共産党と無所属市議だった。国有地取得の経過公開を求めたが非開示とされたので訴訟を起した。その結果、国会審議の場で少しづつ売買契約額などが明らかにされた。それが、驚くべき格安で疑惑をよんだ。評価額９億５６００万円から埋設廃棄物撤去費用約８億円を減額した１億３４００万円だという。なんでそういうことができたのか。真相はなお闇だが、政治家の関与なしにできた話なのか。

　けさのＭ紙のネットニュースには、「森友学園」関連だけでも、安倍首相昭恵夫人のあいさつがＨＰから抹消された、会計検査院が検査に入った、国有地取得で減額算定には前例がない、など。安倍首相はけさの衆院予算委員会で、「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長の名前がＨＰから消えたのはなぜかという民進党議員の質問に、妻の名前は抗議にもかかわらず使われていたので削除してもらった、とした。そんなことがあるのだろうか。もし、安倍首相の言う通りなら、そんな小学校の認可申請は即刻、取り消されるべきだろう。けど、そんな気配はない。　隠すより現るという。隠せば隠すほど疑惑が湧いてくる。

　トランプ大統領は２３日、ロイター通信のインタビューに応じ、「米国が核兵器能力で他国に劣ることはない」と明言したという。ストックホルム国際平和研究所は、２０１２年版でロシアが約１万発、米国約８千発、仏約３００発、中国約２４０発、英約２２５発と発表している。米ロの新戦略兵器削減条約では２０１８年２月までに戦略核弾頭を１５５０発に削減することを決めている。それをトランプ大統領はほごにするというのだろうか。ことし３月からはじまる核兵器廃絶交渉に真っ向から挑戦するコメントだ。無季ながら
　　　　　　　　　　　不思議やな隠すほど現れる　昇龍子