箕面の量販店へ洗剤と米の買出し。賢妻がチラシで安売りを見つける。開店一番にと自転車を飛ばす。ところがぼくが買って帰ったのは同じ銘柄でも品違いの高い値段の米だった。ぼやかれること一再ならず。坂道の往復でかいた汗も引っこむ。
新御堂筋の千里北町側歩道を登る。白い卯の花が匂う。帰り道、卯の花に足をとめる(写真)。本名ウツギ。ユキノシタ科。梅雨どきの花。芭蕉句の「卯の花やくらき柳の及びごし」を思い出す。白い卯の花をこんもり暗い柳が及び腰で垂れているという句。梅雨時にぴったりの句。「卯の花腐し」といえば長雨、霖雨のことをいう。
唱歌「夏は来ぬ」も思い出す。「うの花の匂う垣根に/時鳥早もきなきて/忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ」。日本人は万葉の昔から卯の花を愛してきた。大伴家持は「卯の花の 咲く月立ちぬ ほととぎす 来鳴き響(とよ)めよ 含(ふふ)みたりとも」(万葉集巻の十八)と詠った。清少納言は「卯の花のいみじう咲きたるを折りて、車の簾、かたはらなどにさしあまりて、…ただ、卯の花の垣根を牛にかけたるとぞ見ゆる」(枕草子)と面白がっている。白い五弁花を穂状に枝から伸ばす姿は地味だが人目を引く。最近になってそれに気付いた。遅ればせながら。
卯の花や食料求め坂走る 愚老
卯の花の匂う坂道買い出しへ 同
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