ノーやん日記パート2

ちょっと喜んで一茶

画像
 けさも涼しい風が入り混んで目を覚ます。ニュースは民主党の代表選に「小沢氏出馬」。なにを争うのかみものではあるが、大方の見方通りコップの中の権力争い。なにを騒ぐのか。分からない。マスコミは面白おかしくはやし立てる。だがそんな「支出」は浪費ではないか。朝、花壇に出て水やり。つぎつぎ声をかけられる。「土の乾くのが早いから(水やりも)大変ですね」「…はい」。「ご苦労さま。お花も大変ですね」「はい、この暑さで花も草臥れています」「…ほんと」。

 午前中。千里中央のペインクリニックへ。「どうですか」「はい、だいぶましです。しびれは続いていますがチクチクが時々になりました」。「それはよかったねえ。万々歳よ」。思わず「ありがとうございます。おかげさまで」。顔が喜んでいる。待合室で、井上ひさしの戯曲「小林一茶」(中公文庫)を読み終えた笑いの余韻に「それはよかったねえ」がダブる。全快祝いしようか。ふと思う。賢妻に馬鹿にされるな。早とちりはいけない。次回治療予約日を決める。

 戯曲は観るものと思うが読んで想像するのもけっこう面白い。井上ひさし作「小林一茶」。劇は1979年に新宿紀伊国屋ホールで16回上演されたそうだ。本は喜劇風に脚色されている。一茶「七番日記」をもとにしている。一茶の全生涯の劇ではない。一茶が西国を行脚した後、浅草蔵前で札差をしていた遊俳の人夏目成美の指導を受けていたころの話が中心。エロチックな部分や一茶の即興句はもちろん井上ひさし氏の創作である。

 ぼくも数年前、中之島図書館で一茶全集と一茶関係書を借りて通読した。それを参考に「大阪の一茶」を書き、ある俳句誌に連載して頂いた。そのことは以前にもブログに書いた気がする。7年間に及ぶ一茶西国の旅は、28歳以降のことである。葛飾派の俳匠二六庵竹阿の門人だったころ、プロの俳人になるため一茶は関西、四国方面へ修業の旅をした。そのもようは「西国紀行」として「一茶全集」第5巻に収められている。一茶は大坂では俳人100人ほどと交流している。当時、三都第一の飛脚問屋で「天明・寛政俳壇の雄」といわれた大江丸の影響も受けた。

 わかりやすく子どもでも口ずさめる一茶調は、京阪、四国の旅で培われ、江戸の夏目成美の指導で磨きがかけられたのではないかとぼくは思う。

痩せ蛙汗もかかずに句碑が立つ 愚句

コメント一覧

ノーやん
https://55926699.at.webry.info/
{%笑いwebry%}ありがとうございます。おかげさまで。あす家族で四国旅行します。ブログも2日ほど休ませてもらいます。
fm
一茶と大阪の縁。面白いです。「子どもでも口ずさめる」というのが何よりでしょう。「馬子も口ずさむ」という中国の大詩人の話を思い出します。

それにしても楽になりました。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「インポート」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事