菖蒲田と親亀子亀

　曇り。島本慈子さんの「ルポ　労働と戦争」を読む。横浜の米軍基地で昔、火事が発生しても消防隊員が建物に近づけなかったという話に目が止まる。オープンなように見せながら「防衛秘密」というカーテンは分厚いのか。知らず知らずに庶民は戦争体制に馴らされてゆくのか。ちょっと憂鬱な気分になり読書を中断する。

　昼過ぎ、娘から数年前に書いたヒメボタルのブログが旅行記のサイトでアクセス数が41万人中一番だった、と嬉しそうにメールしてきた。「よかったね」と返事した。人に喜ばれることができたときはだれでも嬉しい。

　千里東町にある長谷池の菖蒲田で亀が陸に上がってのんびり甲羅干ししているところに足を踏み入れ失礼した。亀さんの住みかとは気付かなかった。
　　　　　　　　　　菖蒲田の親亀子亀泥眠る　昇龍子