ひとつは、標高700メートルの山中に4000人が暮らすまちまでつくったという愛媛県新居浜市の東平・別子銅山のこと。山中の採掘事業が300年も続いたという開拓者魂と根気強さに驚きました。近代日本を動かした原動力を見る思いでした。それを担ったのはおそらく四国新居浜の人たちが中心だったんでしょう。水はどうしたんでしょう。酒は。食料は。燃料は。廃棄物の処理は…。つぎつぎライフラインのことも、どうしたんだろうと思いました。墓地のことは案内書にはありませんでしたが、当然多くの方が亡くなられたはず。先人に礼拝したい気持ちになりました。
もうひとつは、瀬戸内の島々に家々が建ち生活していること。当たり前のことなのかもしれませんがぼくには驚きでした。海賊などは昔の話。漁業にしてもそんな実入りがあるとも思われません。どないして生計をたててるんやろう。考えさせられました。しまなみ海道の工事で多少の補償があったかもしれません。しかし生業はどうなのか。島おこし、まちおこしの話は聞けませんでした。尾道から福山の鞆の浦に着いて、ガイドさんの歴史遺産を守ろうとする熱心な心意気に感動しましたが、開発と歴史遺産の継承、開発と生業など西国もいろんな問題に直面してるなあ、と思いました。蛇足ですが「その1」で触れた本四架橋の経済的財政的評価も知りたいと思いました。
千仞の銅山霧の残夢かな 愚句
海峡の活計たてる島の夏 同
鞆の酒わが夏旅を記憶する 同
つかの間の西国の旅夏終わる 同
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ノーやん
fm
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