部屋に籠って福井栄一さんの「上方学」を読む。肩の凝らぬおもろい本。よく調べ歩いてはる。たとえば「大阪」という地名の話。その昔「日本書紀」の仁徳天皇条に「烏瑳箇」(おさか)とあり、それが和銅六年(713)の「風土記」で「小坂」(おさか)に、明応七年(1498)蓮如上人の御文で「生玉庄内大坂」と記され、太閤秀吉も「小坂」を嫌い「大坂」と呼ばわせたらしい。さらに土にかえる「坂」は縁起が悪いとかいってコザトヘンの「阪」に変えたんやて。人の世や。いろいろあるなあ。
上方は文楽や能楽はじめ古典芸能の源や。福井先生、胸張って本物の美の発信地たれ、と叫んでおられる。ぼくの好きな上方落語ひとつみても寄席で味わうのとテレビで見るのとでは全然違うね。芝居好きの蕪村はしょっちゅう小屋通いしていたそうや。本もんの美に直に接せよというお話に納得。
庭中に水玉飾る春の雨 愚老
コンテナの花活き返る春の雨 同
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ノーやん
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