やっぱり“アベ友”だったか

　晴れ。春らしいいいお天気。小学校の卒業式。正装して花を手に校門を去る。ぼくの卒業を思い起こす。名古屋市立瑞穂小学校。6年生の時転校し卒業したので担任の名前も学芸会のことなどもあまり覚えていない。ただ、校長が卒業記念のメモ帳に「なせばなるなさねばならぬなにごともならぬはひとのなせぬなりけり」と書いてもらったことだけは覚えている。いまも諳んじているのだからよほどインパクトを覚えたのだろう。

　幼いころの記憶が長く残っているのは、やはり名古屋大空襲と疎開先の日常生活。岡井隆氏の「正岡子規」「俳句と俳論」を読む。子規の句作に「秀句意識がない」という。柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺。人口に膾炙した句ではあるが実感のある句ではない。

　森友学園問題で理事長職を退任した籠池泰典氏がきょう自宅前で、安倍首相から同学園に（100万円の）寄付金をいただいたことを伝達しますと“爆弾発言”した。森友学園との関わりを迷惑顔していた安倍首相だが、籠池氏の発言が事実とするとやっぱり“アベ友”だったかということになる。菅官房長官は寄付金を否定した。ここまできてうやむやにするのなら安倍内閣は退陣あるのみ。
　　　　　　　　　　　　　　卒業子はしゃぎまわって門を出ず　昇龍子