雨止まず。日中なんとなく気分がくらい。寝転がって秋田実さんの「大阪笑話史」を読む。漫才の発祥地は大阪だが、その嚆矢は大阪仁輪加だったという。それが明治の終わりから大正のはじめ、三河万歳の太夫・才蔵の形を借りて「名古屋万歳」に変わり、新しい興行として天満天神さんのそばの小屋ではじまったという。「名古屋万歳」がさらに「高級万歳」として名をあらため東京に進出するようになったという。関東大震災で有力な漫才さんが全部関西に逃げ帰り、舞台の上から大震災の様子をくわしく報道するニュース演芸として反響をよんだという話にはなるほどと頷いた。
1930年にエンタツ・アチャコのコンビが結成され戦争中の1934年には「早慶戦」が人気を博し漫才の隆盛を築くきっかけとなったそうな。ぼくが生まれる前や。「早慶戦」は録音で聞いた覚えがある。漫才は猥雑な話や貧乏暮しの話からはじまって庶民の目線にたった演芸へと発展してきた歴史が分かる。
昭和のはじめころまでは漫才小屋に臨官席があり漫才さんが失言したり口が滑ると警察に始末書を書かされていたという。警官を笑わせることを競い合ったというエピソードも紹介されている。まだ読み途中だが感想メモを記す。
春くらき身をはげまして笑話史読む 愚老
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ノーやん

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