公園の碑の丘にあがる。七重八重花は咲けども山吹の実の一つだに無きぞかなしき。古歌。平安時代の貴族兼明親王の作。小学校の授業で習ったので覚えている。太田道灌伝説。道灌が父に会いに行く途中だったか何かの折、雨に遭い、とある貧しい農家に雨宿りし蓑がさを借りようとしたところ若い娘が出てきて、この歌を書いた紙を差し出されたという。その意味を解せなかった道灌は後に古歌であることを知り恥じ入って歌道に励みすぐれた歌人になったというお話。
江戸落語に「道灌」ばなしがある。この逸話を知った八五郎が「うちにもよく傘をかりにくる」というんでこの歌をよんでやろうと思い立つ。ところが雨が降ってきたのに「提灯をかしてくれ」。八五郎ちょっとまごついて「ナナエヤエハナハサケドモヤマブシノミソヒトダルトナベトカマシキ」。「なんだいこりゃ都丶逸か」「都丶逸?おめえ、よっぽど歌道が暗ェなァ」「だから提灯借りに来た」というサゲ。
わが俳句も八五郎に似てしどろもどろ。それくらい日本の俳句はすそ野が広い。
すいっちょの声ふりしぼる月に入る 愚句
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ノーやん
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