部屋に戻って、動作の遅くなったパソコン相手はいらつくだけなので「養老孟司のデジタル昆虫図鑑」と日高敏隆さんの「チョウはなぜ飛ぶか」を読む。養老さんのは昆虫といっても主に甲虫類。ヒゲボソゾウムシというゾウムシの仲間のみごとな芸術的写真がならぶ。タイのミツキリゾウムシ、インドネシアのゴミムシ、コスタリカのオオキノコムシ、タスマニアのアウキラタキンイロクワガタ、隠岐のコアオハナムグリなど宝石のような珍虫ばかり。実寸は大方1~2センチのもの。
日高さんの「チョウはなぜ飛ぶか」は「チョウ道」を観察した貴重な記録が載っている。長年の観察結果、「チョウ道があるのは、おもにアゲハチョウの仲間にかぎられている」という。「モンシロチョウにはチョウ道らしきものはない。モンキチョウでも同じである」。「チョウ道」といっても「一つのきちんと決まった道があるわけではな」く、チョウの生まれつきの性質にしたがって、ときどきの条件にあったところを飛んでゆくのでどのチョウもほぼ同じルートを飛ぶことになり、それが人の目には「チョウ道」に見えるだけの話という。「なわばり」とか「食物のありか」とかは関係ないという。
ぼくは、若いころ、箕面の自然観察路へでかけ「チョウ道」を探したことがある。蝶には出合わなかった。昆虫館はなんども訪ねているがただ眺めて歩くだけだった。いちどしっかり虫を観察してみようかな。写真は上下とも服部緑地公園の円形花壇。
蓑虫と化して森中眠るかな 昇龍子
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ノーやん

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