(た)のShorinjiKempo備忘録

※注:本ブログは(た)個人の見解に基づいており、如何なる他の個人・団体の見解を解説・代弁するものはありません。

突天一

2024年10月26日 | 剛法

備忘録、という事で今まで少林寺拳法(以下SKと略す)について考えてきた事を、自分がボケる前に記しておこうと思うのですが、ブログの説明に書いてある通り、

※注:本ブログは(た)個人の見解に基づいており、如何なる他の個人・団体の見解を解説・代弁するものはありません。

SKの技について考察はするのですが、もし本部の公式見解と矛盾していたら、私の方が間違っていると考えて頂いて差し支えありません。個人の備忘録ですから。。

     ◆     ◆     ◆

突天一は、旧・科目表では3級科目として習得した天王拳(上段攻撃から始まる連攻防の拳系)の法形です。

それまでに出てきた仁王拳が上段への単攻撃だったのに対し、攻者は上中二連突きの連攻を掛けてきます。それに対し(1)反り身で上受、(2)続けて引き身の二連防(同時受)で躱し、(3)順蹴の蹴り返しで反撃します。

連撃である事に意味があるのだから、攻者は一呼吸で2発突きを入れなければいけません。最初はゆっくりと一つ一つの動きを確認しながら(でも一連の流れを意識して)、次第に速くしていくのは当然ですが、速くなって来ると色々アラが出てくるようになります。

     ◆     ◆     ◆

まず多いのが、受けが弾くのを忘れ肘関節が硬い(腕の伸縮が無い)ガチンガチンとしたものになりがちです。早くやろうとして筋肉が硬くなってしまうのですね。最初の上受けを余り丁寧にやると2撃目を受けられませんから、上受蹴の時より上受けは小さくなります。なりますが、打上受のようになっていけません。あくまで上受は開手しながら上方へ弾き上げる受けなので、そこは表現して下さい。

前手は続けて内受の段受をするので、上受の戻りは前腕が立った形になります。この段受には肩-肘の使い方にコツがあると思うので、各自研究してみたら良いと思います。

     ◆     ◆     ◆

同時受の内受がおろそかになっている、と初心者はよく注意されますね。突天一では2撃目は中段突ですから下受だけすれば受けにはなりますが、どちらに来るか分からないという事で同時受をやっている訳ですから、しっかり内受もしたいものです。時々上-上2連で稽古するのが良いと思いますが、普段やってないと結構危険です。慣れるまでは下受の手で受けたくなってしまったりするので、時々はやっておきたい稽古ですね。

この同時受ですが、先生によっては下受-内受と時間差をつけるように指導する方がおり、特に単独演武でそうした動きをよく見掛けます。私はそれには賛成出来ません。同時受では無くなりますからね。学生の時は寧ろそうならないように徹底的に注意されたものです。

     ◆     ◆     ◆

次に多いのは引き身がなくなる事です。

「同時受の際に腰を引き過ぎると順蹴が出せなくなる」とは多くの先生が指導しておられると思います。私も「<蹴り腰>は残しておくんだぞ」と先輩に言われました。先述の、同時受けで内受が疎かなひと程、下受に意識が偏っているので腰も引き過ぎになりがちです。

腰を引き過ぎてはいけないのはそうなのですが、攻防が早くなると、特に蹴返しを同時蹴にしようとすると、逆に今度は殆ど引き身をしない人が、教える側にも多く見られます。結局それは程度問題と攻撃の勢いに合わせたバランス問題でもあると思うのですが、基本を丁寧にという事であれば、反り身で更に強調された半身を、ぐっと正面に引き戻す引き身を忘れないで欲しいと思います。


コメント    この記事についてブログを書く
« 上受蹴 | トップ | 次の記事へ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

剛法」カテゴリの最新記事