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こんにちわ。
nursmanです。
東北地方太平洋沖地震で被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます。
さて、前回の東北地方太平洋沖地震ドキュメント。。。2のつづき。
避難困難者の誘導応援のため最上階のフロアから応援に行って順次下のフロアに降りて行った。
すると、そこには、日常の光景が広がっていた。
ナースセンターで看護師さんが何か書き物をしていて、食堂では、車いすに乗った患者さんが5~6名地震のニュースをTVで見ている。
その傍らで洗濯物を畳んでいる職員。
正に日常。汗
一体、何なんだと思った。
「全員避難だよ」と看護師さんに言うと「だって、車いすだから、重いんだもの」と避難訓練級の発言。驚
これは、後々問題になったけど、ここに居た職員は「避難しなくても大丈夫」と判断したわけなのですが、なぜそんなことが起きたのか?
人間は、「正常化の偏見(normalcy bias)」という人間特性がある。
人間は、明らかな異常がなければ、それを認めない。
自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価してしまうのです。
これは、人間特性だから、変えようって言ったところで変えられないのです。
このとき、「あんなに大きな地震があったにもかかわらず、避難をしないって感覚がわからない」と言う人も居たけど、おそらく、壁が崩れたり柱が倒れたり天井が落ちてくれば、この看護師さんも、さすがに避難を開始してたことでしょう。
こんな風に理解しています。
今回のケースを回避することも可能であった。
それは何か?
管理者が全員避難の確認をして最後に出れば、回避できた。
人間は、権威勾配に弱いという人間特性を使うのです。
管理者が、「全員避難だぁー!」と言って一番最後に避難完了を管理者が確認すれば、そこまでして、「私は、避難しません」と言える人は極めて少ないでしょう。
ということで、数名の職員と共にそこのフロアに残っていた車いすの患者さんを車いすごと階段で一番したまで降ろし、避難を完了した。
避難場所に全ての人の避難が完了すると日暮れという問題が発生した。
だんだん寒くなってくる。
一体、いつまでここに居ればいいのか?
どのタイミングで避難解除をすればいいのか?
とうとう避難訓練でやったことのない領域に入った。
訓練で一度もやったことのない領域だから、どうしたらいいか分からない。
ひとまず、体育館の安全を確認して、体育館に移動することになった。
この頃になると冷静に状況を見つめることができるようになり、次々に問題が明らかになってきた。
普段は、広く感じる体育館だけど、全患者、全職員を全て収容すると相当狭く感じる。
通常、そこまで収容することを想定していない場所ですから、トイレの数も足りない。
また、措置入院の患者さんも居るから、自由に外に出ることのできる環境では問題がある。
狭い空間に長く居れば居るほど、不穏状態になる患者が出ることも容易に想像が着くけど、物がない。
カルテもなければ、薬も注射器も点滴もない。
おむつをしている患者さんがいても交換する場所もおむつもない。
食事はどうする?
無ければ、持って来ればいい。
直近の病棟から救急カートとおむつ、薬局からよく使うような薬を持ってきた。
そんなことをやっていたら、誰かがおむつ交換する場所まで作っていてくれてた。
薬局に行くときに薬剤師達も避難をしていたけど、建物の横に薬剤師全員で立っていた。
普段の避難訓練に参加していないから、何処に避難すればいいのか分からない様子だった。
もっと言うと、患者さんの避難誘導の手伝いすら出来ていない状態だった。
結局、避難解除のタイミングは、あっさりと大した解除根拠も無くやってきた。
17:10頃だったと思う。
無事、病棟に患者職員ともに全員戻って来たは、いいけど、更なる問題。
エレベーターが動かないと言うことは。。。
食事も病棟へ上げられない。苦
結局、やっぱり、人力でバケツリレー状態で一番上の病棟まで食事を上げる羽目に。。。汗
患者さんの夕食を終え、当日に起こりうる大きなトラブルを乗り越えることが出来た。
どの職員も何の文句も言わず、全力で協力してくれた。
そんな中、外からの新たなbad newsが入ってきた。
車で通勤している夜勤者からのレポートと病院外で起こっている事象だ。
つづく。。。
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