ニュージーランド移住記録「西蘭花通信」

人生の折り返しで選んだ地はニュージーランドでした

西蘭家2022年出来事ランキング

2022-12-28 | NZ生活
来年こそはこの場でコロナという言葉が出ない年になることを祈っています。
注:(  )内は2021年のランキングとその寸評

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10位:コロナ3年目とウクライナ情勢
新型コロナウイルスという言葉を見聞するたびに「新型ねぇ」と違和感を覚える、コロナ3年目。「もはやこれは日常」と思えるまでになってきました。今のところ夫婦で未感染か感染しても無症状だったか。長期化するウクライナ情勢にも胸が塞がります。
(クイーンズタウンとの邂逅:けっきょく今年は再訪できませんでしたが来年こそ)


9位:さよなら、ラグビー
夫は高校時代から、私は夫と知り合ってから長年生活の一部だったラグビー。息子たちも5歳からプレーを始め、何年も毎週末ユニフォームを洗っていました。夫はNZでレフリーにまでなり2020年に引退。今年はなぜか急に夫婦でラグビー観戦からも引退
(夫のゴルフ再開:夫婦でラグビーよりも興味のあるものを見つけてしまったようです)


8位:治安、物価、金利、ガソリン
NZに移住して18年。今年ほど治安の悪化を感じたことはありませんでした。クルマごと店に突っ込むラムレイドやギャング犯罪の横行。世界的傾向とはいえ物価と金利の上昇、ガソリン価格の高騰も驚くべき水準に達しました。円安もドキッとする展開に。
(テスラがやって来た:ガソリン価格の推移を見るまでもなくEV化は正解でした)


7位:借家のリノベーション
テナントが出ることになり、自宅の改装中だったにもかかわらず、かなり全面的な改装を決定。キッチンは一から造り直しました。幸先よく新しい入居者も決まりました。
(次男とGFの自立:2人とも社会人になり、今年は2人揃って転職が吉と出ました)


6位:オーストラリア旅行再開
7月のヌーサ、11月のグレートオーシャンドロードでのメルボルン~アデレード走破と、3年ぶりの海外旅行で真っ先に向かったのはオーストラリア。南オーストラリアのマウントギャンビアを気に入り、隣国の地方の愉しみ方を検討中。
(自宅の売買:急に思い立って5月に購入、7月に売却を決行)

信じがたい美しさのブルーレイク
@マウントギャンビア



5位:コロナ後初の日本行き
日本政府が外国人の受け入れを再開したのを受け、NZ国籍の私たちもコロナ後初の日本へ。特養にいる母の見舞いは本人がコロナに感染してかないませんでしたが、コロナ後に亡くなった父と伯父伯母の墓参り、妹など親族や友人との再会も果たしました。
(ロックダウン中の引っ越し:ともに大変な時期を乗り切り自宅の買い手とは友人に)


4位:リノベーションの継続と前庭整備の終了
昨年越して来て以来のエンドレス・リノベ―ション。今年もコロナでの品不足や人手不足もあり延々とやっていました。4ヵ月遅れで4月にバスタブがつき、9月に床の研磨、前庭整備と塀の建設、10月にカーポート設置が終了。12月にすべての塗装終了。
(新居のリノベーション:断続的に1年以上継続しており、来年も続く予定💦)


3位:試練の還暦
『年女の年は試練の年』と前回の記事でも綴っていましたが、2~10月ぐらいまでは心身の不調、リノベーション、人間関係などに頭を悩ませる厳しい時期が続きました。不調は腱鞘炎や血糖値の上昇という新たな展開も迎え、ランとヨガがますます重要に。
(コロの家出:さすがに今は旧居までは行かなくなり、首のGPSはほぼネックレス状態)


2位:長男との4年ぶりの再会
日本滞在中、タイに住む長男(28歳)が出張の日程を合わせてくれ、2019年2月以来ほぼ4年ぶりに親子で落ち合いました。18歳でNZを出てから一度も里帰りせず、海外生活も早10年。いろいろ起業して猛烈に忙しそうで、滞在中も仲間と新会社設立。社名は私の案になり、今回の滞在のいい思い出に。来年のNZでの再会を約束しました。
(2年目の新型コロナウイルス:コロナのランキングは今年が最後になりますように🙏)


1位:次男のNZ定住決定
今年最大のニュースは次男(25歳)がNZ定住を決めたこと。次男は2019年に渡英した後、海外でキャリアを積む予定でした。コロナで軌道修正を迫られながらも「再び海外へ」と強く願い、ガールフレンドがオーストラリアで大学院に進学するのに伴い、来年から2人でメルボルンに住む計画でした。しかし、彼女が学業を諦めてでも挑戦したいキャリアを見つけ、2人はNZに留まり、犬を飼うことに。親としてはバンザ~イ🙌
(ダウンサイジング:レス・イズ・モアを実践中。ほしいもの『健康』と『経験』)


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編集後記「マヨネーズ」 
私の今年を一言でいえば『リセット』でしょう。何がどう変わったのかを言葉にするのは難しいのですが、還暦を実感する1年となり、これからは「耳順」を生きていくのでしょうか。来年は確実に『家族』(含:犬)の年になりそうで、今から楽しみです。

来年こそはマスクと完全におさらばできる年になりますように。今年も大変お世話になりました。どうぞよいお年をお迎えください。2023年もよろしくお願いいたします。


西蘭みこと

年女の年の11月

2022-12-02 | 人生・老後・夫婦
ほぼ1年ぶりの更新です。
これこそ元気になった証拠なのか?

他覚症状のない、自覚症状だけの不調と渡り合うのは大変なのを実感しました。


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今年も12月に入り、はっきり感じているのが「ひと山超えた」ということ。長く生きてくる中で、自分が年女の年は試練の年になることを実感してきました。今年はトラ年で、私は2月に還暦を迎えた年女。誕生日後の2月下旬頃から、小さいながらも様々な問題が身の回りで起き、そのひとつひとつの対応に追われながら、心身ともに疲弊していくのを感じる期間が続きました。それが11月でふと終わった気がします。

思い返せば、年女の年の試練は11月で解消されてきました。さすがに12歳の11月は思い出せませんが、24歳の11月ははっきりと思い返せます。フランスにいた私は1年間の留学予定を早めに切り上げ、11月の暗く寒く、テロが頻発する危険なパリを脱し、底抜けに明るくはちゃめちゃで、元気はつらつな香港に飛びました。街中に漂う干し魚や香辛料などほのかな中華の匂いをかぎ分けつつ、「前向きさ」と「安全」がこうも貴重なものなのかと、骨身にしみる思いで街を闊歩していました。

36歳は仏心から香港に進出していた日本企業の資金繰りを助けるため、ほんのつなぎ融資のつもりで資金を貸与したところ、返済してこないどころか、私たちがその会社の資金を持ち出したと言いがかりをつけられてしまいました。ネット上で根も葉もない黒い噂を流され、彼らの弁護士から返済を迫る手紙が届く事態となりました。私たちの手元にある借用書は「でっちあげ」、資金は私が「株で運用している」という荒唐無稽の作り話。こちらも弁護士を立てて争い、全額返済されたのは10~11月頃のことでした。

48歳は大過なく過ごせましたが、不思議なことに11月に入るや、3日3晩「ご先祖さま」だか「守護霊」だか「ガーディアンエンジェル」だかの訪問を受け、歯がきしむほどの悪寒と金縛りの中で何時間も「説教」を受け、人生をリセットする事態となりました。そうでなければ私の健康か命が危ぶまれる状況だったそうです。本人に危機意識がまったくなかったので晴天の霹靂でしたが、貴重な体験を得ました。あまりにも説明不能な状況なので、覚えている通りにブログに記録しておりご興味があればご覧ください。

では60歳の今年の試練はなんだったのか。今振り返ると、メンタルでした。何がなんでも生きて行こうとする健全な精神状態から程遠い、朝、目が覚めたときが1日の最悪で、「もうどうでもいい」「人生が今日で終わっても構わない」という無気力な状態を一定期間経験し、今また健全な状態に戻ってきたように感じます。

無気力は周到に用意されていました。ここ最近、私は血糖値が不安定になっていたため、3月中旬まで週10~15kmぐらい走って健康管理に努めていました。ランニングができることは私にとって重要なバロメーターです。しかし、3~4月にかけての1ヵ月間、長年の変形性股関節症をこじらせてしまい、歩くのもままならない日々が続きました。ちょうどその頃、前庭整備を依頼していた業者が突然仕事をおりると言い出し、別の業者にあたって一から計画を練り直す事態になりました。

6月に再び血糖値が高く出たので、糖を尿から排出する薬SGLT2阻害薬に相当する薬を処方され、3ヵ月以上服用しました。ちょうど自宅の前庭整備だけでなく、床の研磨や借家のリノベーションも重なって立て込んでいた時期でした。しかし、その間の経験したことのない疲労感、だるさ、無気力は、自分の心身を乗っ取られたかのようで「これは自分ではない」と思いつつも、それを否定すべく動き出せない自分に不信が募りました。私の訴える不調を信じ、黙って耐え忍び、自分もストレスにさらされながら業者と話を進め、労わってくれた夫のおかげでなんとか乗り切れたように思います。

体調だけでなくあまりにも精神状態が変わったことから、薬の副作用を疑い始めました。SGLT2阻害薬は低血糖を起こすリスクが低いとされおり、私が経験したのは低栄養だった可能性があります。薬は1日あたり最大300~400kcalのカロリーを尿から排泄するのでカロリー不足に陥り、日々の生活に心身が追いつかなくなり、結果的に自分を追い詰め、逃げる気力もないほどすべてを諦めるという無力感を経験したようです。休薬したとたん笑ってしまうほど元気になり、いつもの自分が戻ってきました。

11月で還暦の試練が終わった気がしたのは、オーストラリアへ行ったからです。オーストラリアではコロナ前の2017年に投資物件を購入するほど気に入ったヌーサ、旅行で行った2018年のパース、2019年のケアンズなどで、滅多に経験しないほどの解放感を覚え、積年の仕事や子育て、人生そのものの疲れから解き解かれていくような思いをし、「これが幸せというものなんだろうか」と感じたものでした。しかし、今年の無気力に苦しんだ期間には「もうあんな思いはしないんだろう」と感じ、7~8月に行ったヌーサも心からは楽しめませんでした。それが11月にメルボルンからグレートオーシャンロードでアデレードまでクルマで走破し、コロナ前の感覚が蘇りました。


(※グレートオーシャンロード
の名所のひとつ、十二使徒)


ぬか喜びは禁物ですが、還暦の試練を乗り越え、これから次の年女までを生きていく覚悟ができた気がします。またコツコツとやりながら、できる限り走り続け、夫や家族と仲良く、自然や動物を慈しみ、心身を養っていきたいと思います。


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編集後記「マヨネーズ」
何度か経験した底なし沼に引き込まれるような無力感は、なんとも言えないものでした。長年自分の身体に耳を傾け続けたおかげで、医者に否定されながらも、「原因は薬」と突き止めることができました。今日もとりあえず6kmラン