人気店
そのお店の店員は全員働き者でした。
一人々々が自分の役目を忠実に果たそうと、きびきび動いています。
やる事はきっと色々あるのでしょう。
全く手を休めません。
厭々やっている感じはなく、仕事に集中しているのがよく分かります。
もしかしたら、充実感を味わっているかもしれません。
すべての動きに意味があり、全く無駄がありません。
接客態度もハキハキしていて、嫌な感じがしません。
そこは、「幸楽苑水戸末広店」。
国道123号線沿いにあるラーメン屋さんです。
久しぶりにラーメンが食べたくなって行ってみました。
こちらの店員さんを見ていると、きびきび働く姿も客へのサービスになるんだなぁ、と思います。
素直に感心している時の精神状態が悪い訳がなく、むしろ良好な状態になるからです。
反対に、かったるそうにダラダラと動き、あわよくば同僚とおしゃべりをしようとする店員は不快にさせます。
以前、とあるカフェにて、そんな店員を見かけました。
店内の客は、静かに本や新聞を読んでいるのに、若い女性の店員は、ひたすら男性店員とおしゃべりをし、
その声は店内に響き渡っていました。
聞きたくなくても、話の内容が耳にはいってくる始末。
よほどやることがないのでしょう。
よくしゃべるなぁ、と思いましたが、気にしないようにしていました。
実はその店にはもう一人、ベテランの女性店員がいて、彼女は店内のクレンリネスや資材補充などをして、
きびきびと動き回っているところでした。
1Fと2Fに客席がある店だったので、ベテラン女性店員は2Fに行って仕事をしていたのです。
2Fの用事を終えて戻ってくると、ベテラン女性店員は、さっきまでおしゃべりをしていた2人の店員にむかって、
「〇〇はやっていただけました?」と優しく尋ねました。
すると、若い女性店員は、全く悪びれもせず、しかも明るい声で、
「まだです。」と答えました。
そのやりとりを聞いて、唖然としてしまった私。
やらねばならないことがあるのに、それをさぼり、仲間に押しつける図々しさに、
ひどく嫌なものが感じられて、そのカフェには自然と足が向かなくなりました。
随分経ってから足を運んでみると、その不届き者の店員は2人ともやめてしまったようで、店にはいませんでした。
そして、ベテランの女性店員はトレーナーとして、新人店員を優しく指導していました。
なんだか、救われたような気持ちになりました。
客のためにも、ちゃんと仕事をしている人を評価してあげてほしいと思います。
幸楽苑水戸末広店はいつも混んでいるお店。
奇をてらわないオーソドックスなラーメンがいただけるのですが、
人気の理由は、もしかしたら店員さんの働きっぷりにもあるのかもしれません。
こちらには、私の好きなタンメン(正確には塩野菜ラーメン)があるので、また行きたいと思います。