写真は、我が家の、北東から北西にかけての”箕面の山”です。(大阪府箕面市)
空が青く 雲ひとつなく
そして、とても爽やかな、新しい風がながれています。
詩人 尾崎喜八が過ごした長野県諏訪郡 富士見町・・・
そうして美しいひろびろとした『秋の流域』の向こうには、
同じ日本の空があり、秋があり、
そこで営まれている、それぞれのたくさんのたくさんの生活がある・・・
という、件(くだり)が、とても、心に残ります。
秋の流域
(我が娘、栄子に)
二日の雨がなごりなく上がって、
けさは天地のあいだに新しい風がながれている。
暖かい道のうえの小石をごらん、
これは石英閃緑岩(せきえいせんりょくがん)というのだ。
こんな石にさえそれぞれ好もしい名がつけられ、
一つ一つが日に照らされ、風に吹かれて、
きょうの爽やかな、昔のような朝を、
何か優しい思い出にでも耽っているように
みんな薄青い涼しい影をやどしている。
葡萄畑のあいだから川が見えてきた。
風景の中に自然の水の見えて来るときの
深い心の喜びをお前がいつでもわすれないように!
だが銀の絲のもつれたように流れる川の両岸には、
平地といわず、丘といわず、
この土地の人々の頼もしい生活と
画のような耕作地とがひろがっている。
そうしてこの美しいひろびろとした流域の向こうには
同じ日本の空があり、秋があり、
其処で営まれているまた別のたくさんのたくさんの生活がある・・・・・・
詩集『高原詩抄』
詩集『二十年の歌』
詩集『残花抄』
詩集『歳月の歌』より
男声合唱組曲『秋の流域』作曲:多田武彦
Ⅰ.夏の最後の薔薇
Ⅱ.雲
Ⅲ.美ガ原熔岩台地
Ⅳ.追分哀歌
Ⅴ.隼
Ⅵ.秋の流域
【初演データ】
演奏団体:甲南大学グリークラブ・甲陵会合同
指揮者:稲津明克(第32代学生指揮者)
演奏年月日:1992(平成4)年12月23日
甲南大学グリークラブ第40回記念リサイタル(於 神戸文化会館大ホール)
皆様、心豊かな「秋」をお迎えください。(光夫天)
空が青く 雲ひとつなく
そして、とても爽やかな、新しい風がながれています。
詩人 尾崎喜八が過ごした長野県諏訪郡 富士見町・・・
そうして美しいひろびろとした『秋の流域』の向こうには、
同じ日本の空があり、秋があり、
そこで営まれている、それぞれのたくさんのたくさんの生活がある・・・
という、件(くだり)が、とても、心に残ります。
秋の流域
(我が娘、栄子に)
二日の雨がなごりなく上がって、
けさは天地のあいだに新しい風がながれている。
暖かい道のうえの小石をごらん、
これは石英閃緑岩(せきえいせんりょくがん)というのだ。
こんな石にさえそれぞれ好もしい名がつけられ、
一つ一つが日に照らされ、風に吹かれて、
きょうの爽やかな、昔のような朝を、
何か優しい思い出にでも耽っているように
みんな薄青い涼しい影をやどしている。
葡萄畑のあいだから川が見えてきた。
風景の中に自然の水の見えて来るときの
深い心の喜びをお前がいつでもわすれないように!
だが銀の絲のもつれたように流れる川の両岸には、
平地といわず、丘といわず、
この土地の人々の頼もしい生活と
画のような耕作地とがひろがっている。
そうしてこの美しいひろびろとした流域の向こうには
同じ日本の空があり、秋があり、
其処で営まれているまた別のたくさんのたくさんの生活がある・・・・・・
詩集『高原詩抄』
詩集『二十年の歌』
詩集『残花抄』
詩集『歳月の歌』より
男声合唱組曲『秋の流域』作曲:多田武彦
Ⅰ.夏の最後の薔薇
Ⅱ.雲
Ⅲ.美ガ原熔岩台地
Ⅳ.追分哀歌
Ⅴ.隼
Ⅵ.秋の流域
【初演データ】
演奏団体:甲南大学グリークラブ・甲陵会合同
指揮者:稲津明克(第32代学生指揮者)
演奏年月日:1992(平成4)年12月23日
甲南大学グリークラブ第40回記念リサイタル(於 神戸文化会館大ホール)
皆様、心豊かな「秋」をお迎えください。(光夫天)