惜しまれつつ、餃子の王将 出町店 店主 井上定博さん(70)は、古稀を迎えたのを機に、来月末での閉店を決めたという。
今夜は
ぎょうざを
噛みしめる、かな? (^^)
*最澄の言葉
「一隅を照らす、これ すなわち 国宝なり」
*常行三昧(天台宗)
心をひとつのことに集中し、正しい智慧を得るための修行。
【読売新聞 編集手帳 令和2年(2020年)9月30日より】
◆先週末の本紙夕刊に、ある飲食店の貼り紙の写真が載った。苦学生に向けた手書きの文字は一言一句を眺めるだけで、どこか満たされた心持ちになる。
◆京都市の「餃子の王将」出町店にこんな掲示がある。<めし代のない人/お腹いっぱいただで食べさせてあげます/但し仕送りが遅れているか/昨日から御飯を食べていない人に限ります>。貼り紙には2年前まで「皿洗いをしたらタダ」とあった。
◆厚情を受けた学生は40年近くで約3万人に上る。惜しまれつつ、店主の井上定博さん(70)は古希を迎えたのを機に来月末での閉店を決めたという。
◆京都ということもあり、最澄の言葉「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」を浮かべた。誰に言われずとも宝になった方ではないかと。感謝を伝えにくる“元学生”で、お店はにぎわうことだろう。ここでしか食べられない特別な餃子を味わえるのも、残りひと月である。
◆最澄でもう一つ。天台宗では、心に仏さまを念ずる修行の一つを<常行三昧(じょうぎょうざんまい)>と呼ぶ。平仮名を眺め回しているとき、まさかと思った。なかほどに「ぎょうざ」とある。
常行三昧
じょうぎょうざんまい
追記: 「上(じょう) 餃子 うまいッ!」(^^)
ご覧いただきありがとうございました。
【イラスト /みさきのイラスト素材】