私に様々な智慧を遺して下さったマクロバイオティクスの重鎮、大森英桜先生ですが、肉も魚も一切排除した正食医学を開拓されましたが、やはり失敗も沢山ありました。
現在あるマクロバイオティクスというものの基礎を確立されたのは間違いなく櫻沢如一先生でしたが、しかし欠陥も結構ありました。 英語、フランス語も堪能で頑固な哲学者であった桜沢如一先生の欠点に箴言できるような人物は少なく、 気が付いていても誰も指摘出来なかったようです。
言った人もいたようでしたが、どうやら大森先生の話では逆ギレされたようでした(苦笑)
しかし当時インドにいらした桜沢先生に、大森先生が魚の害を書いた手紙を送ったら、喜んで、すぐに魚禁止礼を日本CI協会に通達したようでした。 そこから、日本の正当なマクロバイオティクスは、肉や魚を一切摂らない方向に変わって行きました。
しかし、つくづく残念なのが、このマクロバイオティクスというモノは日本が発祥の地なのに、あまりにも知らない人が多過ぎるということでしょうか。 特にヨーロッパやアメリカを中心としていますが、海外の方が遥かに浸透しています。
以前、オーストラリアから3人の若者が観光に来たのですが、皆マクロバイオティクスをやっていたのです。 そこで話を聞いたら、このマクロバイオティクスというのは日本が発祥の地だから、そこら辺にもさぞかし沢山のマクロバイオティクスのレストランがあるんだろうと楽しみにして来たら、あるのは東京の中心部の一部だけで、地方に来ると殆ど見かけないと嘆いていました。
この話はよくヨーロッパのマクロバイオティクスをやっている人からも同様のコトを聞きます。 ドイツでマクロバイオティクスをやって日本に観光に来たドイツ人も、ベジタリアンのメニューのレストランを見つけるのに苦労したと仰っていました。
さて、今回の本題は別の所にあります。 それは何かと申しますと、大森英桜先生の “失敗体験” 例です。
肉を摂らないのは当たり前で、魚も一切排除の正食医学というものを確立された大森英桜先生でしたが、いくつかご自分の失敗体験をその講義の席で教えて下さいました。
それは何かと言いますと、「贈り物」 でした。
どう云う事かと申しますと、全国に沢山の弟子やファンがいらした大森先生は、お歳暮やお中元シーズンになると全国から沢山の野菜や果物、乾物等が届くようだったのです。 家族は基本、奥様の大森一慧先生と5人のお子さんでしたが、そのシーズンに全国から届けられる贈り物を消費するのは大変だったようです。
特に果物でした。 乾物は日持ちするのでよかったのですが、果物はほっとくとドンドン腐っていくので、ついつい食べ過ぎてしまったようなのです。 そうすると覿面に事故やケガをしたようでした。 食べなければ良いとは分かっていたのですが、ついつい勿体無いという思いから食べ過ぎてしまったようでした。
お亡くなりになる最後のケガの原因は、あまり質の良くない油で晒したソーメンだったと仰っていました。 ついつい沢山届いたので食べ過ぎてしまった、と仰っていました。
ひふみ神示にも、野菜でも食べ過ぎは常に ”毒” となると書かれています。 それは、食欲というのは性欲同様、私たちが克服せねばならない肉体への執着(欲)を示しているからだと、エメラルド・タブレットにも書かれています。
「わかっちゃいるけどやめられない」
どこかの歌に出てくるようなセリフですが、ここに人類の進化の難しさが暗示されているような気がします。
それでは、皆様良い週末を!