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29日17:30 長崎県北部から東方へ
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毎日の「サラダ油」が認知症を進行させる!
アルツハイマー病の「真犯人」とは?
山嶋 哲盛 : 脳科学専門医
2015年09月21日
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では、アルツハイマー病の根本原因とは、実際のところ、何なのでしょう? 私は、「ヒドロキシノネナール」という毒性物質こそが、アルツハイマー病の原因物質であるという新説を立てています。
認知症患者の脳では神経細胞が死んでいる
ヒドロキシノネナールは大事なキーワードです。覚えづらいので正確に暗記しなくても、「ヒドロちゃん」とでも呼んで記憶にとどめておいてください。
ヒドロちゃんは端的にいえば「毒」です。サラダ油の主成分であるリノール酸がセ氏200度前後に加熱されると、ヒドロちゃんは急激に増えます。
これが体内に入ると、まるでドミノ倒しのように細胞膜のリン脂質を酸化し、ついには、神経細胞だけではなくあらゆる臓器の細胞を死に追いやります。
そうなると、脳の神経細胞は死んでしまい、最終的には「海馬」という「記憶の指令センター」が萎縮してしまいます。
そこで、私が診療において、患者さんたちに強くお勧めしているのが、「脱・サラダ油」生活です。
具体的には、家にあるサラダ油は捨て去り、原材料ラベルにサラダ油を原料とする「植物油脂」「食用植物油」などと書かれている市販品は口にしない生活です。サラダ油のみならず、それを原料に作られたマヨネーズやマーガリン、ドレッシングなども口にしないことです。
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実は私は、若い世代や子どもたちにこそ、「脱・サラダ油」生活を実践してほしいと願っています。ファストフードやスナック菓子、サラダ油で調理された料理を食べ続けていると、ヒドロキシノネナールは知らず知らずのうちに、少しずつ少しずつ体内に蓄積されていきます。
発症年齢に近い50代でも悲観する必要はなし
そもそもは発病しないことがいちばんですが、仮に”発病”していたとしても、”発症”をいかに遅らせ、健康寿命を引き延ばせるかが重要なのです。
https://toyokeizai.net/articles/print/84957
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溶剤抽出のリノール酸油にはヒドロ油が認知症の原因。
山崎先生は「サラダ油をやめろ」とおっしゃっていますが、その本質は「ヒドロ」を摂取しないこと。ということになります。そしてヒドロとはリノール酸が高温に晒された時に発生します。
リノール酸が200℃以上で5分。185℃で30分で発生する。と言われています。通常揚げ物は180℃です。200℃だと菜箸を入れてシャーシャー勢い良く泡が出るほどの高温です。したがって揚げ物ではヒドロはまず発生しないと考えて良いでしょう。
実は発生するのはその生成過程です。食物油の生成方法は大きく分けて二つあります。まず低温圧搾(コールドプレス)。つまり機械的にギュッと圧搾する方法。原材料の2割程度採れます。
そしてもう一つは薬品で油分を溶かして抽出する溶剤抽出法。これは効率よく99%の油が抽出出来るため廉価であることが特徴です。スーパーで安く売っているのはだいたい溶剤抽出法の油です。そして工程の最後に溶剤薬品を揮発させるため高温処理をします。この時ヒドロが発生すると言われています。
(この高温過程にトランス脂肪酸が発生するから更に危険という人もおります。が発生するのは1%前後です。やはりマーガリンやショートニングのように水素添加で発生するトランス脂肪酸よりは桁違いに少ないです。したがって高温過程のトランス脂肪酸発生は、個人的に無視しても良いと判断します。)
まとめるとヒドロの観点では、溶剤抽出のリノール酸油が危険。ということになります。
「抱っこゴメン」はなるべく控えた方がいい。らしい。
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100g中に含まれるリノール酸
X 綿実油:57.9g
X コーン油:54.9g
X 大豆油:53.5g
X 胡麻油:43.6g
△ 米ぬか油(米油):35.0g
△ ピーナツ油:31.2g
△ 菜種油(キャノーラ油):19.9g
◯ パーム油:9.7g
◯ オリーブ油:7.0g
(五訂増補日本食品標準成分表脂肪酸成分表編より)
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リノール酸の含有量が多い油上位4種類。大豆油、コーン油、胡麻油、綿実油。それぞれの頭文字をとって「だっ・こ・ご・めん(抱っこゴメン)」と覚えておきます。スーパーで油を買おうを商品を見ている時にお子さんが「ママ抱っこして」と言ってきます。ゴメンね。今ちょっと油探しててだっこできない。だっこゴメン。という風景が目に浮かびます。
このリノール酸が多い「抱っこゴメン」油。もともとリノール酸の過剰摂取は身体に悪いと言われています。
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リノール酸の過度の摂取はアレルギーを悪化させたり、大腸癌などのリスクを高める。
最近の研究結果では、日常で摂取する飽和脂肪酸の一部(15%程度)をリノール酸に置き換えた場合、全死因死亡、心血管死亡、冠疾患死亡リスクが上昇する可能性が指摘されている[4]。
(Wikipedia「リノール酸」より)
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このため摂取する油はできるだけリノール酸は控えた方が良いです。ヒドロとは関係なく。
◯ オメガ3=αリノレイン酸(亜麻仁油、荏胡麻油)
X オメガ6=リノール酸(抱っこゴメン)
◯ メガ9=オレイン酸(オリーブ油)
我々が摂取した方が良いのは◯がついたオメガ3とオメガ9です。
そしてXがついたオメガ6は控えた方がいい。そして何より、値段の安い(溶剤抽出油)オメガ6(リノール酸)は、ヒドロが含まれているので、認知症予防の観点ではやめた方がいい。ということになります。
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出典:三和油脂株式会社サイトより
ピンクが少ない方が良い油(リノール酸が少ない)と言えます。
胡麻油は圧搾方式。
胡麻油は酸化しづらい油です。良い胡麻の風味は中華料理には欠かせません。ただしリノール酸も高い油であることに要注意です。
オリーブ油は優等生。
オリーブ油は圧倒的にリノール酸が少ないオレイン酸油の代表格です。ということは溶剤抽出法でもヒドロは発生しないと言えます。またオレイン酸は熱にも酸化にも強いので我が家では揚げ物にも使っております。(ときどき「オリーブ油は熱に弱い」という記述がありますが根拠不明です。エクストラバージンオイルの場合は香りが飛ぶという意味なのでしょうか。)
万能とも言えるオリーブ油ですが、光にあたると酸化してしまうので、光の通さない容器に移すか冷暗所での保存が必要となります。
加熱料理は値段の安い二番絞りのオリーブオイル。
我が家のオリーブオイルは「エクストラバージンオイル」と「ポマースオリーブオイル」の二種類です。サラダやパスタにかけるのがエクストラバージンオイル。そして炒めや揚げ物に使うのがポマース油。ポマースはエクストラバージンオイルをとったあとの滓(かす)を薬剤抽出で絞りとる二番絞り油です。オリーブ独特の風味はありませんが逆に癖も少なく普通の炒め油として重宝しています。
参考サイト:コスパ最高!オリーブポマースオイルとは
https://food-drink.pintoru.com/olive-oil/pomace/
国産メーカーのエクストラバージンオイルなら安心できる。
実は日本の店頭に並んでいるエクストラバージンオイルの8割は偽物と言われています。
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・ピーナッツ油、ヒマワリ油など他の安オイルを混ぜる
・カビが生えたり腐敗・発酵した実も平気で搾油する
・劣悪オイルなのに最高品質の「エキストラバージン」を名のる
・ボトルの「原産国」表記はウソ
・値段が高くても品質の保証にはまったくならない
(「そのオリーブオイル偽物です」日本オリーブオイルソムリエ協会刊より)
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このため私は「味の素」や「昭和」のように国内企業が生産しているエクストラバージンオイルを使用しています。国産メーカーは信用できます。
参考サイト:味の素エキストラバージンオリーブオイルは本物か偽物か
http://oliveoil-omega3.com/ajinomoto-extravirginoliveoil/
キャノーラ油も認知症の危険性?
菜種油は、オリーブオイルについでリノール酸が少ない油です。輸入菜種の9割がキャノーラという遺伝子改良された品種です。一般的に私達が購入する菜種油はキャノーラ油ではないでしょうか。そしてこのキャノーラ油は賛否分かれる油ですが、
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キャノーラ油で認知症が悪化する──米研究
2017年12月8日(金)19時11分
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「キャノーラ油は他の植物油より安価で、ヘルシーだと宣伝されているため、消費者に人気がある」と、研究グループを率いたテンプル大学ドメニコ・プラティコ教授は言う。
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プラティコの研究グループは、アルツハイマー病になるよう遺伝子操作されたマウスを実験に使用。生後6カ月の段階(認知症は未発症)で、通常の食餌をする対照群と、キャノーラ油小さじ2杯分を毎日摂取する実験群という2つのグループに分けた。
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すると、キャノーラ油を毎日摂取したマウスは、測定した3つの分野すべてで学習能力が低下していた。
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つまり、マウスの脳でアミロイドβ42の沈着を防げなかったのは、それを排除する働きを持つアミロイドβ1-40が減少したからだ。キャノーラ油の摂取が原因だと、研究者たちは考えている。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/12/post-9082_2.php
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ただしこの実験ではキャノーラ油と他の油の比較がされておりません。ですので油がいけないのか、不飽和脂肪酸がいけないのか、菜種油が駄目なのか、同じ菜種でも遺伝子組み換えのキャノーラが駄目なのか。わかりません。
そもそもバランスのとれた食餌の代わりに油しか与えられなければ悪影響が出るのも当然とも言えます。したがってこの時点ではキャノーラ油の認知症への影響度はグレーゾーンです。
キャノーラ油はリノール酸の含有量が中位なので、良くもなし悪くもなし。というところでしょうか。ちなみにキャノーラ油はサラダ油としてだけではなく、大手メーカーのマヨネーズに大豆油やコーン油とともに良く使われます。
大豆油とコーン油はマヨネーズ注意。
大豆油もコーン油もリノール酸を多く含むと考えられます。大手のマヨネーズは、上記のキャノーラ油とともに大豆油やコーン油を使用しています。マヨネーズはその成分がほぼ油でありますからマヨラーは要注意ですね。
米油も低温圧搾方式のものを。
熱酸化に強く揚げ物に適している米油です。リノール酸の含有量は中位。
紅花油一番だけはOK。
リノール酸が多く含まれている紅花油ですが、実は創健社の「紅花一番」だけは例外です。「紅花一番」は品種改良された紅花でオレイン酸を多く含みます。溶剤抽出ではなく低温圧搾方式ですから安全であります。
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黄色(リノール酸)が少ないほど良い
危険と言われるパーム油だけれど。
スーパーで見かけることはありません。が実は世界で最も生産されている食物油です。
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そしてリノール酸の含有は9.1%ということでヒドロの観点でも優秀であります。また加熱安定性も良いと言われています。
(http://www.nagoya-bunri.ac.jp/information/memoir/files/2014_16.pdf)
パーム油はマーガリンやショートニングの材料ですが、これらの水素添加トランス脂肪酸はどちらにせよ購入しません。その他、ファストフードや惣菜の揚げ油、パンやドーナツ、ポテトフライ、ケーキ、クッキー、カップ麺に使用されます。日本人は年に4kgのパーム油を摂取するとも言われています。たっぷんたっぷん。
このパーム油は否定的な意見が数多くあります。しかし情報ソースが孫引きの情報が多く現時点では「危険」とは言い切れません。
・危険1パーム油で環境が破壊される →これは問題ではありますがでは代替えはどうするの?そもそも70億人の食料をどういう手段で地球から頂くのがベストなのか。という問題です。今回は身体に摂取していいかという観点なので対象外とします。
・危険2パーム油はトランス脂肪酸の原料 →だから〜。マーガリンとショートニングは購入しません。
・危険3パーム油にはトランス脂肪酸が含まれる →どの油でも薬剤抽出すれば高温精製過程で1%前後のトランス脂肪酸は発生します。これは仕方ない無視できる範囲と考えます。
・危険4大腸癌や糖尿病の原因になる →孫引きばかりで、残念ながら該当する論文(一次ソース)は見当たりません。もし見つかればまた考察します。
・危険5飽和脂肪酸の取りすぎになる →パーム油はオメガ油(不飽和脂肪酸)と異なり飽和脂肪酸油です。飽和脂肪酸を摂るとコレステロール増加の原因になると言われています。が、最近ではコレステロールは悪者ではない。と言われ私もそう考えています。
従って現時点では積極的に否定する理由は見当たりません。
次回後編につづく。
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下記は静止衛星軌道上で観測される太陽からの電子密度グラフです。急な変動がある場合は地震や事故に備えて防災意識を心掛けましょう。特に注意が必要な期間は、メールやTwitterで防災意識リマインダーを受け取ることができます。詳しくはこちら
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