しの「親の反対?」
みこと「だって女の子の消防士って、親御さん心配するんじゃ…」
しの「そんなもん無視ですよ!無視っ!」
みこと「無視…?」
鴻上「お前みたいな娘を持つと親も大変だな。」
しの「慣れたんじゃないですか?もうずっと親の言うことなんて聞いてないんで。」
みこと「鴻上さんの所ってお子さんいらっしゃいましたよね?」
(中略)
鴻上「苦労がわかる分、救命士にはなって欲しくないとかね。ま、裏返せば親が安心したいだけとも言えるけど。」
しの「ほらっ!だから無視でいいんですよ。あとは結果で安心させるんです。」
(ドラマ“4分間のマリーゴールド”より抜粋)
自分の子供が才能に溢れていて「夢は○○!」っていうようなハッキリした子なら背中を押すだけでよいけれど、それがそうでもない時は親は不安だろうね。
いや、才能があってもそんな人ばかりの中で失望していく姿は見たくないのかな。
何してもダメ、やる気もない場合も悩むんだろうな。
親の呪縛もあるけれど、子供にも呪縛がある。
私はあまり期待されずに育った。
女の子は勉強できなくていい、小賢しい女は愛されない、できる男の妻として、いい家の嫁として恥ずかしくない教養、しつけ、芸事ばかりを厳しく教わった。
期待されているすぐ下の弟が羨ましくて、少しでも親に興味もって欲しくて、才能の欠片もないのに母が行きたかった美術大学に行った。
でも、本当は何がしたかったのかな…
「結果で安心させるんです。」
結婚ほんとにしたかったのかな。
家はほんとに欲しかったのかな。
店を続けているのも、親が生きているうちの見栄かな。
親が死んで、指針を失って、呪縛から解放されたら私はどうしたらよいのだろうか。
どこまで行ってもやりたいことなんかないや。
誰かの期待に応えたい、誰かのために生きていきたい。なにかを育てたい。
自分が生きている意味を見つけたい、それだけ。
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