次の脇役は、ベランダからさがる「赤い花の束」、「赤い煉瓦のアーチ型の入口」せまい街路でこの二つの脇役は、いい味を出していました。丁度この角度から眺める景観にこの街路の中の名場面を探しあてたような気がします。
バルセロナの脇役。景色の中に出現した青い大きな看板と赤と白の大きな庇のあるお店がこの絵のテーマです。道の先をさえぎる看板にとても景観の中での存在感と空間の演出者としての演技力を感じ取りました。
この街では、石の表情が主役の街中で看板のそれは演技力のある脇役として存在しているようです。
黄色い館。この街の色によくあう外観は幸せを呼び込むような気分にもさせてくれそうです。あたたかく人を招き入れるこの洋館の主の想いをここからでも感じとることが出来るようです。「味わう景色」に出逢える機会に恵まれてきたような気がします。
風の吹く丘の上の街角です。緑と白でコーディネイトされた概観はとても街の性格に溶け込んでいるようでした。はためく国旗にしばし目を奪われたのでスケッチしてみました。先へ続く緩やかな道に穏やかに流れるこの場所の空気を感じたのを今でもよく想いだします。
赤い煉瓦の建物先は、天を貫くように街の曲がり角に今でも威風を持って佇み、街の歴史を一つ一つ数えるように赤い煉瓦をまとって、街に趣のある空間と時間を提供しているようです。今も尚、街のランドマークとして未来に向けたその姿は返って新鮮で一度出逢ったら覚えていたい映画のシーンような気がします。