先週の相談で、ひとりの青年、Z君が訪ねてきた
彼は今、自らの障がいと向き合いながら
自分で稼いで欲しい物を買いたいという
極めてシンプルな夢に向かって
就労への道筋を必死に探している
そんな彼が最近、初めて事業所で就労体験をした
彼がお世話になった事業所担当者Aさんは、
ご自身のお仕事に誇りを持ち
いつも創意工夫を凝らしていらっしゃる
たたき上げのプロフェッショナル
そんなAさんには
彼の障がい特性や
これまで獲得できずに今に至っている
圧倒的な経験(特に人に対しての)不足が
「仕事をなめている」と映ったようだ
私が先日、お礼の電話をしたところ、
淡々とコメントされたあげく、
最近にない「ガチャ!」と受話器から音が漏れてるんじゃないか
それくらいに切られてしまった
久しぶりに味わう、失敗しちゃったかな・・・という感覚
そんな気分の中、Z君と振り返りの面談
面談中、私の心中はネガティヴと戦っていて
直前のスタッフミーティングでは
Z君はあかんね!
これ、就労まで相当時間かかるねという意見でまとまっていて
だけど
Z君から出てくる言葉は
希望に満ちあふれていた
彼なりに精一杯、準備して臨んだ
それが、ひしひしと伝わってきた
「僕、普段よく寝坊するじゃないですか。でも、今回は仕事じゃんって
思ったんで、前の晩よく眠れたかどうか分からないくらい緊張したけど
起きてちゃんと行くことができました」
「仕事場には10分前に着くことができて、親が送ってくれたんですよ。
ホント、親には感謝しています。そんで僕、きっと此処が仕事する場所
になるんだろうなって思ったから、どこに何がどんだけあるのか、確認
しておこうと思って、フロアをじ~っと見てました」
「実際にやってみて、反省することばかりでした。つきっきりで教えて
くれて、本当に嬉しかった。でも僕は、一度にいくつも仕事を抱えて
やるのは無理なんだって分かって・・・」
「だから、僕は同じ仕事を繰り返し繰り返しする方が良いのかもて思った
んです」
「また仕事に行きたいです。親は、僕のこと心配してくれてて、今とは
まるっきり違う働き方が良いって言ってくれてます。でも、僕はその働き方
が嫌なんです」
「だから、何とかここでお世話になって、働き口を見つけたいです!」
あ~バカだった・・・
私は、今まで彼のストレングスのどこを見ていたんだろう
彼の障がいや至らなさばかりに囚われて
あやうく彼の将来への芽を
希望に満ちあふれた夢を
勝手に摘むところだった
オッケー!その心意気、確かに受け取ったよ!!!
まあ、課題山積みだけど
必ずあなたに合った働き口を見つけて
稼いだお金で自分の好きなモノを買う
極めてシンプルな夢
一緒に叶えていこう