時間をムダにする（２）

時間をムダにして育つものがが「愛」だとしたら、
合理的にテクニックを身につける
「○歳までに○○ができる幼児教室」とか
「英語で体操やゲームをする保育園」とか
「前頭葉を刺激する○○遊び」とか
そいういうのは、何と呼ぶのだろう。

「人脈作りのための○○セミナー」とか
「夫に家事分担をさせるコツ」とか
「女性活用を推進する○○フォーラム」とか
そういうのは、何と呼ぶのだろう。

効率とか生産性とかを向上させて、
グローバルを舞台にした過酷な競争に勝って
その結果、どうなりたいんだろう？

家にも帰れず我を忘れて働き、競争に勝ち続けること、
あるいは、職を失って路頭に迷うこと、
大人には、その2択しかないんだろうか。
晩御飯を家族で一緒に食べるような、
「自分サイズの幸せ」は、高望みなんだろうか。

そうしたくてやってるならいいけど、
もしかしたら、ホントは
泳ぐのに必死で、景色なんて見る余裕がないとか、
他人からの評価が自分を支えてるとか、
目的を考えることは思考停止、とか、
そういう単純なことだったりしたら、寂しいな。

だいたい、ビジネス系のセミナーって、
あれこれのノウハウは教えてくれるけど、
目的も動機も、自分じゃなくて相手や環境が決めるよね。

それはたぶん、
自分が幸せになっていくためじゃなくて、
会社が成長するため、のセミナーだから、
仕方ないんだろうな。

ピシッと着こなしたスーツの背筋が、
あまり寒くなければいいのだけれど。

自分の目的から初めて、
たくさんの時間を費やした結果、
仕事を愛する。
それは「生きがい」と直結していることだし、
それは、とても幸せなことだね。

そうなると、有給休暇の日数がどうとか、
給料がどうとか、待遇がどうとか、役職がどうとか、
そういうことはきっと、それほど気にならなくなる。
自分で立場が選べないところが、これまた辛いところだけど。

庭でも、人でも、何でも、
対象は、人によって違うだろうけど、
好きなもののために、時間をムダにして、
何もかも忘れて、どっぷり愛情を注ぐ。

そんな時間を意識的に持つことで、
普段、忙しさにかまけて無視しがちな
「自分軸」を思い出せるかもしれない。

話を戻せば、愛情の芽は、
自分の気持ちから出発したもののために
時間や気持ちを使う都度、
少しずつ育まれていくのかもしれません。

相談に応えている間に
どんどんその相手が愛おしくなってきたり、
手間暇かけて作ったブサイクなものが、
かけがえのないものになったり。
そういう事って、日常の中でたくさんあります。

やらなきゃならないことがある時に限って、
子どもが遊びの相手をしろ、と言ってきたり、
眠い時に限って、もっとお話を、とねだったり。

時間を有効に使うことと、
愛情を削ぐことが、
イコールになってしまわないようにしたいな。

どうしたらいいだろう？


今、自分が繰り出せる愛を感じること。
自分が何をしたいのかを考えて動くこと。
相手を愛しているのだと意識すること。
大事なものを大事に扱うこと。

きっと、人それぞれに、いろんな方法があるけど、
やっぱり、自分で「自由」に動くことだと思う。
感情の奴隷にならず、環境の奴隷にならず、
自分を自分の思いどおりに動かすこと。

最初は、お菓子を独り占めする、
という自由から始めていくものだろうけど、
少しずつ、
おいしいものを大事な人と一緒に味わう事に、
より大きな喜びを感じられるように。

自分をもっと高く、もっと自由にしていきたいな。