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本:古代への情熱―シュリーマン自伝

2012年08月09日 14時00分39秒 | 学習・研究支援
シュリーマン, Heinrich Schliemann,
関 楠生訳
『古代への情熱―シュリーマン自伝 』(新潮文庫)
商品の説明
出版社/著者からの内容紹介
トロヤ戦争の物語を絵本でよんだ少年シュリーマンは美しい古都が必ず地下に埋もれていると信じその発掘を志す.長年にわたる猛烈な勉強と経済的苦闘の結果ついに独力をもってトロヤ,ミケネの発掘事業に着手,少年の日の夢は実現して多くの遺跡を発見,考古学,美術史学界に莫大な貢献をした.これはその生涯と事業の克明な記録. --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。
内容(「BOOK」データベースより)
トロイア戦争は実際にあった事に違いない。トロイアの都は、今は地中に埋もれているのだ。―少年時代にいだいた夢と信念を実現するために、シュリーマンは、まず財産作りに専念し、ついで驚異的な語学力によって十数ヵ国語を身につける。そして、当時は空想上の産物とされていたホメーロスの事跡を次々と発掘してゆく。考古学史上、最も劇的な成功を遂げた男の波瀾の生涯の記録。

登録情報
文庫: 181ページ
出版社: 新潮社; 改版 (1977/08)
ISBN-10: 4102079017
ISBN-13: 978-4102079010
発売日: 1977/08
商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.2 cm

1この本のレビュー
モチベーションの起爆剤に 2008/4/15
By 小僧 VINE™ メンバー
形式:文庫幼いころに絵本で読んだトロイ戦争の物語に感銘を受け、世間の常識と通説に抗し、トロイは実在すると本気で信じたシュリーマン。本書は、苦境に屈することなく学問に励み、経済的成功を収め、それをもとについにはトロイの遺跡の発掘に成功したシュリーマンの自伝である。

真の意味で「自伝」と呼べるのは「一.少年時代と商人時代」のみであり、残りの各章はシュリーマンの死後、残された妻ソフィアが、シュリーマンと親交のあった研究者らの助力を得て、シュリーマンの諸著作をベースにトロイやミケーネの遺跡発掘の過程やエピソードを描写するものとなっている。第一章におけるシュリーマンの苦難をものともしない情熱や、ギリシア語、ラテン語、ロシア語など極めて多数の言語を次々と習得していった努力と学習方法には、読んでいて触発させられる。一部に事実でない事柄が盛り込まれている点をもって本書を痛烈に批判しているレビューが見られるが、学術研究ならともかく、自伝とはえてしてそういうものであり、その点をもって本書を全否定するのはもったいないだろう。夢や目標に向かう中で時に壁にぶつかったとき、本書は壁を乗り越えるためのエネルギーを与えてくれる一冊になるだろう。