女優の、
竹内 結子さんが亡くなって、
半月ほどが経過した。
ネットやマスコミ関係は、
これでもか!という感じで、
新事実!みたいなノリで、
彼女のことを報道している。
これって、
ほぼほぼ、
死者を冒とくしているように感じる。
彼女は、
そういう過干渉から逃れたくて、
ああいう結果になってしまったのではないか。
私が
こんなことを書くのも冒とくに他ならないと思うから、
これ以上は、
書かないことにする。
医学博士・心療内科医師で、元NHKアナウンサー,吉田たかよしさんが、
ラジオでおっしゃっていた。
自殺願望を持っている人は、
何らかの精神的な病に侵されている、
精神科や、心療内科の診察、治療が必要だ、と。
まさに、正論。まさに、正解。
しかしながら、
彼の言っていることは、
現実にそぐわない。
私も、あることが原因で、
不眠症が悪化し、
上司に相談すると、
「心療内科」を受診しろ、と言われた。
心療内科とは、
だいたいは予約制になっていて、
病院にいくと、予約を取ってください、そういわれる。
では、いつ予約ができるのか?
早くても1か月先、
通常は2~3か月先だ。
結局、
私は主治医に診断書を書いてもらい、休職した。
いま、眠れなくてきついのに、
2~3か月も待って診察を受けて、
診断をもらい、診断書を書いてもらったら、
下手すると半年先に結果を出すことになる。
自殺願望者は、
今すぐにでも死んでしまいたい、
そういう人も多かろう。
その人に診察を受けるだけで、
2~3か月も待たせるのを、
現実的だと判断できるだろうか?
答えはNO!である。
診察前に、死んじゃうよ!
である。
いのちの電話の方が、
よほどスピーディーで、頼りになりそうだ。
が、これも?がつく。
相談を受ける側は、相談者を診察し、
治療することはできない。
したがって、
歯止めにはなりがたい、と思われる。
第一、死にたくて仕方がない人は、
電話をしようなどと、考えもしないだろう。
では、どうするのか?
死にたいと思うような状況に、
その人を追い込まないことだ。
何の病気でもそうだが、
治療より、
予防の方が、
はるかに病気に対して効果的だ。
精神科の分野では、
どういう人が自殺願望を持ちやすいか、
傾向と対策は分かっているであろう。
自殺者は国内で年間2万人くらいいることを鑑みれば、
これは、健康診断の項目に入れても、
なんの不思議もないと思う。
自殺を試みて、
命が助かった人までその人数を考慮に入れれば、
もっともっと対象者は増えるはずだから、
予防には、そうとう力を入れてしかるべきだ。
人間、一度死んだら生き返れない。
死なないようにするしか、
対策がないのだ。
亡くなった方のあることないことをほじくり返すより、
いま生きている人に注力することが、
亡くなったかたへのはなむけではないのか?
いつも
後ろ向きにしか物事を考えない、
マスコミはどうかしている、と思う。