カリフォルニア便り ーFROM OQ STUDIOー

~南カリフォルニアから~
陶芸家の器と料理、時々王様の日々

イタリアンソーセージのミルクスープ

2011年12月05日 | Food

冬の間、我が家では登場回数の多いイタリアンソーセージのミルクスープのご紹介。

トロミのあるホワイトシチュータイプではなく、サラッとした飲み口です。

本日はお写真が多いので、無駄口を叩かず速やかに本題に参りましょう。

生のイタリアンソーセージは、私にとってフレーバーの付いたひき肉の扱い。

ほぐして色々なお料理に使います。

このように、親指の先ぐらいの大きさに分解。

1センチ程の厚みに切って、水にさらしたジャガイモ、マッシュルーム、白菜

白菜は今回、芯と葉を分ける事無く、そぎ切りにして使います。

そして、パセリ

本日のパセリは彩りの添え物では有りません。大いにその香りを発揮して頂きますので、

このようにたっぷりと用意致します。

煮込み鍋にオリーブオイルをひき、イタリアンソーセージを一つ並べにします。

ちゃんと固まるまで、焦げることを恐れずに放置。

かき混ぜると、ソーセージが見事にバラけて単なるひき肉になってしまいます。

ソーセージがきちんと形を成すまで焼かれたことを確認したあと、ジャガイモを加えます。

ここでひとつまみのを加えて油を全体に行き渡らせます。

この塩の役割は、ジャガイモの風味を引き出す為のものです。

次に白菜を加え、更に塩をひとつまみ。

この時点では白菜がお鍋に溢れて、かき混ぜるどころでは有りませんが大丈夫。

しばらくすると嵩が減り、白菜から水分が出て参ります。

マッシュルーム、塩ひとつまみ、コショウ、ハーブ・ド・プロバンスを加えてひと混ぜ。

野菜を加える度に塩を少しずつ加えることはとても重要です。

全ての野菜を入れ終えてから塩を入れるのとは、塩の役割が全く違います。

その都度食材の旨味を引き出しながら加熱することで、

塩味ではなく素材の旨味が際立ちます。

牛乳をひたひたに加えます。

今回は1%の低脂肪乳を使用しましたが、どんな牛乳でも大差有りません。

コンソメスープのもとなど加える必要は全く有りません。

白菜とジャガイモの甘み、マッシュルームの土の香り、

ソーセージのコクがすべてをまとめてくれるはずです。

蓋をして、ジャガイモが崩れ始める前に火を止めます。

ここからは、時間に調理して頂きます。温度が下がるにつれ、食材から旨味が溶け出し、

それぞれの風味が渾然一体となります。

塩などで味を整えるのは食べる直前までお待ちください。

時間とともに、ソーセージからも塩気が出て参りますので、その加減を見たいのです。

数時間後、丁度食べごろとなりました。今回は塩を足す必要なく仕上がりました。

さて、盛り付けです。

器に、パセリをてんこ盛り。

パセリはビタミンの含有量に優れた素晴らしい野菜であるにもかかわらず、

なぜか日影の身になることが多く、とても可愛そう。

でも今日は、違うよ

パセリの美味しさを見せつけてあげましょう。

パセリの上から、熱々のスープをたっぷり注ぎます。

黒こしょうをガリガリと挽いて、出来上がり~

くれぐれも、このスープはパセリ抜きには有り得ないことを忘れないで下さいね。

パセリってこんなに美味しい物かと、このスープを頂く度に思う私です。

デザートには、つややかなブラックベリーを添えました。


本日のスープの原型は、子供の頃の母の手料理です。

母のレシピは白菜とジャガイモだけのもので、それはそれは美味しい物でした。

子供の頃には、まだ野菜にも季節感が強く存在していて、

手軽に手に入る冬野菜の白菜とジャガイモが手を替え品を替え登場しておりました。

このスープは父と母が結婚した当初から母のレパートリーだったようで、

盲腸の為に入院しておりました父が、このスープ食べたさに病院を脱走したという、

曰く付きの一品でございます。

そんな思い出のレシピに、私がイタリアンレストランで出会った味をミックスし、

このスープの完成に至った次第です。

 

では





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