カリフォルニア便り ーFROM OQ STUDIOー

~南カリフォルニアから~
陶芸家の器と料理、時々王様の日々

音を紡ぐ

2011年01月26日 | Arts

お招きを頂いて、キリスト教徒ではない私だけれど、

新しく教会に設置されたパイプオルガンのお披露目演奏会にお邪魔する機会を得た。

中に入ると縦に細長く伸びたステンドグラスから夕日が差し込んでいて、

シンプルだからこその凛とした静けさが美しい。

 

オルガンのパイプがステンドグラスに誘導されるように真っ直ぐ伸びていく。

 

 

左側にちょこんと腰掛けたカエル君からも、後でありがたいお言葉が有ったよ

 

 

パイプオルガンの楽譜というのを始めて見せていただいたけれど、

意外とシンプルなんだね。

 

 

演奏が始まった

 

幸運にも演奏家のすぐ後ろで様子を拝見する事が出来て、驚いた!

パイプオルガン奏者は忙しい。

目を閉じれば荘厳な音が体に直接入り込んで来るような、夢心地だけれど、

目を開いて演奏する姿を見ると、全身が常に躍動していて、

足の動きに及んでは、まるでタップダンスの様。


私は当日まで存じ上げなかったが、

演奏家の男性はパイプオルガンの世界では第一人者だそうな。

常々、パイプオルガン奏者の方々は、

日頃どのように練習をなさるのだろうかと思っていたけれど、

3歳からオルガンの演奏を始めたという彼のご自宅には、

パイプオルガンが有り、後進の育成にも力を注がれているという。


私達を除いては敬虔な信者の方々ばかりの、とても家族的な演奏会。

曲の間にはオルガンのメカニズムに始まり、作曲家のエピソード等、

興味深いお話をお伺いする事が出来て、

まさに "Once in a lifetime opportunity" だった。


演奏を聴きながら、ふとパイプオルガン奏者が、

以前旅先で出会った機織りの職人さんのように見えて来た。

全身を使ってリズムを取りながら、

軽やかにシルクを織り上げて行く彼を思い出した。

音を紡ぐ。

まさに、その言葉がしっくり来る素晴らしい演奏会だった。


演奏会の終わり頃、近くで静かに聴いていた小さな兄妹が、

お父さんとお母さんにもたれかかるように眠りに落ちて行った。

いつも、美しい芸術は平和な眠りを誘う。

大音響の静寂。

パイプオルガンの紡ぎ出す音楽を言葉で表すのなら、そうなるかな。

体の中に、その心地よい残響をかかえたまま外に出ると、

教会も闇に包まれて静かな眠りについていた。


心に残る夕べに感謝。


ずっとそこに

2011年01月25日 | Lives

旅に出ると、その土地で出会った犬達にカメラを向ける。

家に戻ってから写真を整理すると犬ばっかりってことも多々あるなあ。

一週間以上旅をして、私自身は一枚も写っていない事さえ有る。

いつも呆れられてしまう。

「それじゃ何処に行って来たのか判らないでしょ?」って。


でもね、私にはちゃんと判るよ。何年経っても。

君達と何処で出会ったのか、その時の季節や街の香りや聞こえていた音だって、

君達を見れば、すぐに思い出せるよ。

旅先の景色や食べ物よりも、二度と再び会う事の無いだろう君達の姿を、

君達の命の輝きを、ちゃんと残しておきたいんだ。

 

 

時々君達の姿を眺めながら、本当の幸せについて考えるんだ。

深く、深く。

どうか君達が、君達の居たい場所に居られますように。

大好きな人と一緒に居られますように。

ずっと、ずっと。

 

Kokia - Arigatou

 

I will never forget about you !

XOXO


心の中の風景

2011年01月24日 | Ceramics

小さなご縁が有って、思いがけず私のふるさとの風景の写真を見せていただいた。

観光地と呼ばれる街だから、探せばいくらでも写真はある。

絵はがきも、時にはテレビで見る事も出来るよ。

でもね、違うんだ。

その土地で暮らし,その土地を愛している人にしか撮れない景色が有るんだよ。

それを見せていただいた。

山々は雪に白く煙って、張りつめた空気とか、雪の降る音(有るんだよ)が聞こえた。

懐かしくて嬉しくて、その気持ちを器に残したくなった。

 

ロクロで厚めに挽いた生地を削る、削る、削る・・・・・

 

ひたすら削る。どんどん削る。

 

器の縁に、山の稜線が見えて来る。

険しかったり、なだらかだったり。何処までも続いている。

私の心の中にある山々が器に現れて来る。

いとうれし


私は未熟者だから、釉薬を掛けて焼きを入れると、

見るも無惨な姿になる事も多々あり。

だからこれは、そうなる前の記念、記念。


私の愛するふるさとに住む、未だ見ぬ心優しい女性に、

心から、有り難う。。。。

 


”It's heaven when you find romance on your menu”

2011年01月23日 | Music

体の栄養より、心の栄養が必要な夜もあるね。

あれこれ並べた賑やかなダイニングテーブルよりも、

今日は何だか静かに夜を過ごしたい。


そんな時はメインになるサラダの登場。

今夜はシーザーサラダにしよう。

この使える道具でグルグルッとね

ロメインレタスの水を切る

クルトンも手作りが美味しいよ

オリーブオイルとヨーグルト、庭から採って来たレモンのライトなベースドレッシング。

アンチョビとニンニクをしっかり効かせたいから、私は手作り。

最後にパルメザンチーズを削って。

 

 

出来たよ~

今夜はバーで静かに、ゆっくりと。

音楽は・・・・・

 

 

Aretha Franklin - What A Difference A Day Makes (1964 Tribute to Dinah Washington)

 

"So,...How was your day?"


謎の”Lady X”

2011年01月22日 | 王様

シークレット・エージェントから写真付きの報告書が届いたゾ。

少し前に私が10日程留守をしていた間、

王様が滞在していたペットホテルからの報告書なり。

 


王様っ!

 

 

 

寛いでたりした? 案外楽しかったりした?

って言うより・・・・

王様って、もしかしてガールフレンド居たりする?

 

ガールフレンドなんて言ったら失礼な程エレガントな貴婦人だね。

彼女の事をLady Xと名付ける事にしよう。

ねえ王様、お二方は一応同じ犬種だよね?

王様、ふんぞり返ってるけど、絶対見劣りしてるよなあ・・・・・

Oh How Lovely


私さ、旅行中もずっとずっと心配してたんだよ。

王様は弱虫シャイだから、ひとりぼっちなんじゃないのかな?とか

寂しくて御飯も食べてないんじゃないのかな?とか。

ふ~ん、楽しかったんだ & 恋人が居るんだ。


へえ~~~~。


これからは、心置きなく旅に出掛ける事にしよう。そうしよう!

それにしてもLady X

いったい何処の国のプリンセスなんだろう