もんく [とある南端港街の住人になった人]

日本は進んでるのかな? (スマートフォン)

日本は今でも技術に優れる国って事で通っているけれど、本当にそうなのかな?、と思うことがある。マレーシアに来て、最近特にそう思うようになった。

先月あたりから日本の携帯電話各社がこれからスマートフォンに注力すると公式の場で発表していたのをニュースで見て、あれあれ、そんな事発表してしまっては遅れていたのをバラすだけじゃないのかな、と思うのだ。

それでちょっと日本でのニュースとその反応を見てみると、スマートフォンに対して"高いからいらない"みたいな事がよく言われている。日本だと写真が撮れてメールができてと言うのがまずあって、それに加えてあんな事もこんな事もできる、つまり携帯電話のパソコン化のような捕らえ方をされているのだと思う。だから最初は高くてビジネスとかマニアが買うものから始まるお決まりのパターンになっているように感じられる。

これがマレーシアだとだいぶ違う。お給料と同額になるほど(マレーシアは日本より給料の額面は低いけれど)高価なスマートフォンをかなり多くの人がもう使っている。工場のオペレータさんは1800リンギット(5万円)もするブラックベリー、中間管理の仕事をしているある人は韓国製の最高級スマートフォンをやっぱり同じ位の値段で買って使っている。iPhoneだってけっこう多くの人が持っている。

それで何をしているかと言うと、メインはやっぱりfacebook。画面が広めで写真が撮れたら簡単にfacebookにアップしてコメントが入れられるのがスマートフォンの定義だと言っても良い位だ。


反対に日本だと電話のパソコン化であり高機能高性能化を考えているからカメラとして使っても遜色が無いものだったり、支払いに使えるとか、どちらかと言うと物理的な進化が主のように見える。それはすなわちこれまで携帯電話を進化させてきた道そのものなわけで、こうして海外から見ているとスマートフォンに注力と言っても進む方向がちょっと違うんじゃないかな、と心配させられないでもない。

それはそれで有りだとも思う。けれども、技術があって、優秀な人材が集められたとしてもやはり日本で考えていることは日本の枠のことなってしまうのだろう。日本では電話会社が指定する機能を作り続けて、それは高度な技術を生み出しているかも知れないが、やっぱりちょっとズレている。

今中国の名も知れぬ会社がどんどんスマートフォンを出してきている。日本にいてそれを見るとまがい物やキワモノのように見えるのだけれども、それにはそれを出す理由と言うのがちゃんとあってそれで成り立つ考え方や世界もあると言うことじゃないのだろうか。


あるマレーシアの人が使っているブラックベリーのまがい物は操作も見た目もちゃんとブラックベリーだけれど、本物以上の機能が足されていたりする。単に真似しているだけじゃない。facebookだって日本だと実名でしかも自分の写真を載せるなんてあまり考えられないけれどもそうやっていて、実際に使い方が日本人とはかなり違う。そうしてこれがもっと一般化するから今のように高級機主流のスマートフォンのままである事は考えにくい。

来年、日本メーカーもスマートフォンをたくさん出すだろうけれど、世界はもう日本メーカーが出す高級機より"普通の"スマートフォンに主流を移すことになるのじゃないかと想像する。今までのGSM携帯電話からいきなりその多くがスマートフォンに変わるなんて日本にいては想像できない変化になるかも知れない。楽しみだけれど、これでまた日本メーカーがどうなるのだろう、とちょっと心配でもある。


(HuaweiのIDEOSは日本でスマートフォンとして売るとスペックが劣っていてダメ。だからあれを3Gルータとして売るのは正解だと思う。今だと日本では最高のスペックの物しか、つまりiPhoneに見劣りしない物しか注目されない状態なので3Gルータに携帯電話機能がちょっと付いたから安いのですよ、となったのだと思う。そう言う見方しかできないからHuaweiがIDEOSを出す決断を下した意味だって日本にいてはわかりっこない。)
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