UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 397P

2024-03-04 18:14:17 | 日記
(これは……)
 
 ガスッ――ガスッ――と何かがぶつかる感覚。見えないけど、何かはわかる。これは風だ。圧縮された風をどうやらあのドラゴンは飛ばしてきてる。けどそれは野々野足軽まで届いてない。でもそれは決して軽い攻撃な訳じゃない。下手にドラゴンが上で野々野足軽が下に来ると、野々野足軽に当たらなかった風の刃が地面を穿ってしまう。最初は普通によけたりして、当たらなかった奴はそのままにしてた野々野足軽だが、流石に地面を穿った光景を見ては――これはやばいな――と思った。
 
 絶対に下に行かないように飛び回る? でもそれも難しかった。なにせ向こうも速い。空を縦横無尽に飛び回って野々野足軽とドラゴンはたたかってる。といっても、基本的にやってくるのは向こうからだ。憎しみやら恨み? というような感情を野々野足軽は感じてた。そしてドラゴンは風の刃もそうだが、その体も使って突っ込んでくる。それだけで凶器になるんだから、ドラゴンとは得な奴だ……と野々野足軽は思った。
 
「面倒だけど……」
 
 野々野足軽は風の刃をすべて叩き落すことにする。自分に当たるのもそうだけど、当たらないものまでも……野々野足軽は見えてないが、感じることはできてた。だからドラゴンのすべての攻撃に対処できる。
 
(このままでもきっと勝てるな)
 
 そんな風に野々野足軽は思う。何故か……それはあのドラゴンの存在がどんどんと希薄になってるからだ。その体も力を使うたびにほころんでるのがわかる。逆転してるような気がした野々野足軽。だって穴の向こうでは野々野足軽が今のドラゴンの立場だった。けど今は、野々野足軽は新たな力を手にして、まだまだ余裕がある。それに対してドラゴンは焦ってる。怒りが高まり続けてるが、その思いとは裏腹に力は小さくなってる。
 もっと考えたら今の力でも一矢報いる……くらいはきっとできる。油断したら、実際野々野足軽だって危ないだろう。でも……このドラゴンには知性がなさそうだった。恨みだけで動いてる……そんな感じだ。だからこそ、常に攻撃に全力を向けてる。それは潔いが……無謀でしかない。
 怒りで何も見えてない。だからこのまま攻撃をいなし続ければそのうちドラゴンはその力を保てず消えるだろう。だから無理して攻撃をする必要もないかとも思ってたが、でもせっかくの新しい力だ。このまま受け身ではもったいない……とも野々野足軽は思った。
 
 それに、こんな相手は今後現れるかわからないんだ。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1036

2024-03-04 18:09:02 | 日記
『あなた達、何をやってるんですか?』
 
 私はそんな他責的な言葉を外にいる勇者とアイにいってやる。だって私は悪くないし? 外気にさらされてる二人がまっさきに気付くべきだよね? うん。確かに戦況の環境とかも私はモニタリングしてるが……こっちからしたら些細な変化すぎなんだよ。弱すぎるが故に気づかないっていうね。
 
「まさか力の差を利用してる?」
 
 いや、そんなわけないか。流石にそれを狙ってやってたらあっぱれではある。それに教会の連中はそんな殊勝な奴らではない。ヌポポのやつはまだ話がわかりそうだったけど……大抵の教会の奴らは傲慢を絵に書いたような奴らだ。そして自分たちを絶対的な上の立場だと思ってる。
 そんな奴らがわざわざ自分たちを小さく見せるような事をするか? というとしないと思う。きっとこれも普通にやってるんだろう。けどG-01との力の差は歴然だからね。まあただ私が数値に目が滑る……というだけでもあるが……こういうのは現地に合わせてちょっとずつ調整した方がいいんだろうね。
 その現地での異常を検知できるようにするのも操縦者の役目かもしれない。けど面倒だし、その内オートメーションできるようにするしかない。
 
「なんですか? 私のせいだっていうんですか? G-01ならちゃんと観測してるはずですよ?」
「えっと、これは……すみません。ちょっと範囲が広すぎて自分では……」
「なにいってるんですか? これはこいつの怠慢ですよ」
 
 勇者は腰が低いというのに、アイの奴の傲岸不遜な態度は何なのか……その体用意してやったの私なんだけど!? 今度のメンテでブサイクにしてやろうか? こっちはそんなことだってできちゃうぞ! それに私のミスを見破るな! なるべく私は勇者とかには威厳ある風で通したいんだから。
 まあ既に勇者には手遅れ感なくもないが……新たに私達の仲間? になったかもしれないミレナパウスにはまだバレてないし、私のイメージを崩すようなことはしてほしくない。まあ彼女はまだ戦場だけど……バタバタとたおれる周囲の人たちと違って、彼女は規格外の力を今行使できるから、それによってこの教会の攻撃にも対処してる。
 
『私は他にもやることがあるんです』
「そ、そうですよね! とりあえずできることをやります!」
 
 私はとりあえず「こっちはこっちで大変なんです」ということにした。いや事実だし? G-01はやれることがたくさんある。てかやれないことの方が少ないくらいである。それにやれないこともそれはG-01のせいじゃない。どっちかというと私がG-01の力を引き出せないことが問題なのだ。
 だから実際沢山やることあって大変なのは事実だ。素直に受け取ってくれた勇者は黄金の波動をなんか出した。するとアズバインバカラとかまで巻き込んでるこの嫌な空気? をかき消す。できるじゃん……とか思ったのは内緒だ。けどどうやらそれじゃだめみたいだ。 
 すぐに再びそのかき消した厄介な空気が戻ってきてる。つまりは根本を叩かないと駄目ってことか……