UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 412P

2024-03-25 20:26:33 | 日記
「ふん!」
 
 一瞬にして眠気が最高潮に達して意識を手放しそうになった時、桶狭間忠国はその拳を地面に打ち付ける。
 
ズン!! 
 
 ――と一瞬ちょっとだけ地面が揺れる。そして彼の拳はアスファルトへと刺さってた。信じられないことだ。ただの拳でアスファルトを砕く。瓦ならまだわかることかもだけど、地面であるアスファルトとなると話は別だ。
 けどもちろん、彼の拳だって無事ではない。その拳は血が出てる。けどそれが彼の狙いだったようだ。
 
「流石にこれだけの痛みなら、寝てられないみたいだな」
「あんた馬鹿じゃないの」
 
 さすがの悪魔憑きの女性もこの桶狭間忠国の行動には引いてる。なにせ自傷をして相手の影響を強制的に排除すると言うやり方だからだ。そんな簡単に出来ることじゃない。
 
「それに……もう一度言えばいいだけよ」
「は……はははははははは!」
 
 そんな大きな声を出して笑う桶狭間忠国。その大声はかなりのものだった。思わず周囲の人達が再び注目するような……そんな大声。桶狭間忠国は普段は抑えて抑えて喋ってるようだ。
 本当ならその肉体に見合うだけの声を出せるらしい。学校では制服もきっちりときて、眼鏡だってかけてガリ勉を装ってる桶狭間忠国だけど、その肉体は偽物じゃない。
 
「いやーすみませんね。病院についてきてくださるなんてありがたいことです。こんな美しい女性に心配されて、怪我したかいがあったというものですよ」
「なにを……」
「いやーありがとうございます!」
 
 怪我なんて何のその。桶狭間忠国は今言った事を押し通す気のようだ。自分から怪我して無い方の手で悪魔憑きの女性の手を取って、歩き始める。困惑してるのは悪魔憑きの女性だけじゃない……けど桶狭間忠国は有無を言わせないように引っ張る様に歩いてる。
 どうやらまずは朝倉先輩からこの女を遠ざけるつもりのようだ。そしてややごういんだけど、自分は怪我をしてるとアピールすることで病院に急いでる風を装って桶狭間忠国が彼女を引っ張ってるのを周囲に納得させてる。
 まあ納得してるのかはわからないが、『理由』がちゃんとあると思ったら、多少無理矢理でも人は介入しづらくなるものだろう。実際桶狭間忠国の手の怪我は今も血がポタポタとしてるくらいにはひどいし。
 
「えっと……」
 
 困惑してる朝倉先輩。桶狭間忠国はそんな朝倉先輩に何も言わずにただ悪魔憑きの女性をつれていく。
 
「なんなのよ……もう」
 
 そんな風につぶやくしかなかった朝倉先輩だった。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1051

2024-03-25 20:20:14 | 日記
 たくさんの光、いやこの場合は光線だけど、太いその一本の光線がロックオンした数だけ一斉に分かれていく。そしてそれで扉の化け物の髪の毛を焼き消していく。
 
 ガゴン――と私の大きな銃が可変して銃身を伸ばした。そしてそこからプシューと熱気が噴き出す。かなりの数の髪の毛が消えた。奴の頭が残念な感じになってちょっと面白い。
 
『オオオオッオッオッオ』
 
 変な音が聞こえる。奴はきっと疑問に思ってる。そんな頭があるかは知らないが、その力が十全に発揮できてないから不思議には思ってるんだろう。
 
「よっ――と」
 
 私は体をずらして位置を調整する。そして銃も構えなおして再びエネルギーをためる。完全に扉から出てる化け物が私を見てる。まあ目はないが……その口は確実に私を狙ってる。その口にはまたエネルギーが集結してる。きっとあれがくる。さっきは勇者が頭をつぶしてくれたから助かったけど、そうじゃなかったらこの銃は押し負けてた。それは確実だ。純粋なエネルギー量ではどうやってもあれには太刀打ちできない。
 まともにやりあえるのはそれこそG-01くらいでしょう。だからこそ、このままでは私はやられてしまう。けど私は銃を再び使用できるようにエネルギーをためてるから移動が出来ない。それにまともにやりあったら勝てないのはわかってるんだから、まともになんてやりあう気はない。
 
「撃ってみなさいよ! さあ!!」
 
 そんな事を言うと、カッ!! と光って怪物が黒い光線を撃ってくる。
 
「アイ!!」
 
 そんな風に勇者がこっちを援護しようとしてる。けど彼は二本の腕を相手取ってるので大変みたいだ。実際、あの腕は厄介だろう。なにせあれは……いやそれよりも自分の事を守る。
 化け物が放った光線はフォートレスが防ぐ。けどそれも十秒くらいしか持たなかった。けどさらに私はフォートレスの数を増やして対抗していく。何十機のフォートレスを失って稼いだ時間はそれこそ一分くらいでしかなかった。けど……私にはそれで十分だ。
 
「くらいなさい!」
 
 私は引き金を引く。さっきはこの銃では絶対に化け物の力にはかなわないとか言ったのに、真正面から私は再び光を放つ。そしてそれは似てた。化け物が放った黒い光の光線に似てる光。それを放って、そして一気に奴の頭を消し飛ばす。