「それでは私達はこちらから行きますね」
「皆さんのことは自分が守りますから安心してください」
そんな風に言ってくるミレナパウスさんと勇者。どこもかしこもG-01が通れるような場所があるわけじゃない。まあけど、内部を行けなければ外部を行けばいいだけだ。なので問題はない。
けどどうやらアイはここにたどり着いた船の情報……いや船だけじゃなく、その船に残ってる世界の情報を欲してるらしく、内部をどうしても行きたいらしい。なのでそんなアイの為に勇者とミレナパウスさん達は内部へ、私は外部を通って行くことになった。
まったくアイはわがままなんだから仕方ないやつである。そんなアイは私だけが外に行くことになっても二人みたいになにか声を掛けてくることもなし……まあ実際複数人いるそっちよりも、私一人のほうが確実に安全ではある。
それがわかってるからだろうけど、でもそれでもさ……なんかあるものでは? まあメタリファーの真意的な事にたどり着けるのなら、私は文句なんてないんだけど……
この謎の場所の意味……それはまだわかってない。どうしてメタリファーはこんな場所に船を集めてるのか……みんなが見えなくなったら、私は壁を突き破って外へとでた。
外に出ると、なんか最初にいたところよりも暗くなってる感じがある。どこかに光源がある……という感じではなくて、この場所自体に明かりがある……という感じだったけど、上の方は暗くなってるみたいだ。
「外から見ると、かなりの船が混ざってるね」
それにただ上に積み上がってるだけでもない。横にずれたりもしてる。上に行くにつれて歪になってる気がする。上を向いてG-01の高性能なスキャンを再びしてみる。
どこまでも続いてるように見える船達。キュインキュインというなにかわからない音。いや、それはここに来て何度も聞いてるからなにかはわかってる。目玉たちの音だ。今はあの目玉型の敵しか観てないが、じっさいこれだけ様々な形の船があって、その年代だって、世界だってバラバラなんだ。
もっと違う形のやつが居てもおかしくないと思うんだけど……なんかいない。そもそもがあの目玉がなにかわかってない。今は積極的に私達に攻撃を仕掛けてくるが、別にそれほど好戦的な奴ら……とも思えないんだよね。
メタリファーは貴重でよくわからない存在だ。何体の個体がいるのかもわかってない。その知性だって謎だ。
「このまま上を目指してなにかあるのかな?」
一応下にも私はG-01の子機である指を送ってる。けどそっちにも終わりはみえない。そして上を目指してるこっちにも……だ。もしかしたら無意味なことをしてるのかもしれない。
その思いが湧き上がる。まあこのまま上に行けばなにかはあると思う。なにせ……だ。まだ結構上だけど、かなり大きな船が見える。それは船というよりも円盤。それも今までの船よりもスケールが違う。それだけでかい円盤が薄っすらと観えてた。
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