「ポニポニ!」
元気な声を出して、中のミレナパウスさんにもわかるようにポニ子はマッスルポーズをとる。それだけ元気になってる……というアピールなんだろう。実際かなりほっそり……というかアーマーだからミレナパウスさんを覆ってるポニ子の透明な体の部分。そこがかなりミレナパウスさんの体に肉薄してた。前はそれこそミレナパウスさんの体から数十センチは余裕があったはずだ。けどさっきまではたった数センチしか余裕がなくなってた。
でもミレナパウスさんが魔法を行使続けてると、なんかどんどんとポニ子が肉厚になっていった。つまりはミレナパウスさんの回復魔法できっとその体を復元してるってことなんだと思う。
だからミレナパウスさんの魔法はちゃんとポニ子へと届いてる……といえるだろう。けど……だ。けど私しからみたら、あれは魔法を受け取ってるわけじゃないね。
「ポニ子のやつ、魔法というかエネルギーとして受け取ってるのか」
なるほどである。実際は世界が変わればエネルギーの質も変わる。だからこそ、世界が違うエネルギーというのは簡単には受け取れないものだ。それこそG-01のようにユグドラシルシステムとか、そのエネルギーの変換の役目を請け負ってくれる存在……勇者の場合はその中に宿ったノアとか……そんな機能やら存在が必要だ。
けどポニ子にはそんなのはないはずである。けどポニ子はちゃんとエネルギーを受け取ってる。いや、ミレナパウスさんは魔法として行使してるんだけどね。実際なんか複雑なことになってるよねあれ。
だって純粋なエネルギーは世界が変われば受け取るのは難しい。だって質が違うから毒になるからだ。けど実はそれを魔法……いや魔術として行使すれば、別の世界の存在でもその恩恵をある程度は受けることができる。それこそ構造がだいたい同じような人間なら回復魔法の効率というか質というか?
それは同じ世界の存在に掛けるよりも落ちるけど、受け取れる。それはエネルギーという物質ではなく、魔術という現象へと変わってるからだ。けど……だ。考えてみてほしい。
ポニ子は今、ミレナパウスさんの魔法をエネルギーとして受け取ってる。つまりは……だ。
ミレナパウスさんのエネルギー→魔法として行使→ポニ子が受け取った魔法を変換→エネルギーとして吸収――としての変遷をたどってるということになる。なんてややこしいことをやってるんだ? それならもう直接ミレナパウスさんからエネルギーとしてもらったほうが早くない? てか……
「なんでポニ子はエネルギーとして受け取れてるの?」
全く持って謎しかない存在だ。
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